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葦の葉通信

2号 15/3/10
1政治とカネ 
2 移民と日本の戦争責任
3 戦場の真実と未来への提言

1号 15/2/5
歴史の纂奪
 ―百済から通信史

 

吉田調書の真実

原発事故と巨大地震の正体

 

 

 

 

 

  

 

既刊本

熟成本

書名索引
 

パスワード異変 2015/3/11

 本号は3月9日に公開する予定でしたが、なかなかアップロードできないという異変に見舞われ、公開が遅れに遅れてしまいました。これまでも同じような異変には時々遭遇させられてきましたので驚きはありませんでしたが、これほど長期に渡るのは初めてです。パスワードが勝手に変えられたのかとも思い調べてみましたが、外部からの変更はありませんでした。HP作成には使っていない別のパソコンで、ファイルをサーバに送るFTPソフトを開いたところ開くことができましたので、HP作成用PCにのみ発生している異変であることが分かりました。そこでHPデータを別のパソコンに移してアップしようとしたのですが、メールの送受信もできない異変も発生していることが分かりました。となると、外部メディアを使って移動するしかありませんが、公開遅延のこのお知らせを書いた後、あれこれ操作しているうちに、やっとこのPCでもサーバにつながるようになり、データを移転せずともアップできることになりました。ほっとしました。 

 ところで前回、サイト移転のお知らせをしましたが、これに関連してもう一点、不可解なことがありましたので、注意を喚起する意味もあり、お知らせいたします。A社のサーバを利用するに際してパスワードを登録した時のことです。通常、ログイン時はもとより、登録時もパスワードは●などの伏せ字で表示されますが、A社では登録時はパスワードがそのまま表示されます。初めての経験なで、変わっているなあと驚きつつも、登録したパスワードが画面で確認できるので、これはこれで便利だなあと思い、そのままプリントアウトして控えにしました。ログイン時は全て●で表示されるので、盗まれることはないだろうと不審には思っていませんでしたが、登録時だけとはいえ、パスワードが伏せ字にならず表示されるのは、後にも先にもA社以外では一度も経験したことはありません。現在はA社のサーバは使っていませんが、サーバ担当者が、パスワード登録時にのみパスワードが表示されるようなプログラムを仕組んだ可能性もなきにしもあらずだと思い、お知らせすることにしました。こういう現象が発生していることは、A社の上層部も知らない可能性もありますので、注意を喚起したいと思います。

サイト移転のお知らせ

図書出版葦書房 久本福子
YOSHIKO HISAMOTO  

葦の葉通信2号 2015/3/11

1政治とカネ
久本福子

 目下、安倍総理までをも巻き込んだ、違法な政治献金問題が明らかになっていますが、ただ違法、不正と批判するだけではなく、ここであらためて政治とカネの問題について考えてみるべきではないかと思います。政治活動をするには相応の資金が必要であることには、誰も異論はないはずです。問題は政治家とそれらの資金の調達先との関係ではないかと思いますが、資金の中身も問題にすべきではないでしょうか。資金の提供は現金(カネ)でなされる場合もあれば、現物提供でなされる場合もあります。国庫から出される政党助成金や企業、団体等からの寄附なども現金ですが、何時も問題になるのは現金の授受に限定されています。しかし政治資金の内実は、現金による献金だけではないはずです。むしろ役務などの現物提供などの方が、実質的な利権はより大きく、また政治に及ぼす影響力もより大きいのではないかと思います。

 例えば公明党。公明党は創価学会によって作られた政党であり、学会の全面支援によって存続してきたことは世間周知の事実です。選挙も実質的には創価学会が全面的に支援しますので、公明党や議員にかかる経済的負担は非常に軽い。学会員を総動員した膨大な数の運動員は全て無償で活動します。当然のことながら、同じ与党の公明党は違法献金まみれの自民党とは異なり、この種の問題は発生していません。公明党や公明党の議員には企業や団体からの献金がないのは事実だろうと思われますが、創価学会への寄附として献金された場合は、外部からは全く分かりません。あるいは、あらゆる分野を網羅している創価学会系企業に、公共事業が回されていても外部からはわかりません。

 また現在も被害者が増えつづけている子宮頚ガンの予防ワクチンは、公明党がワクチン接種を強力に進めてきました。舛添都知事が厚労大臣時の2009年に、舛添大臣の強力な指導により、ワクチンの効能が十分に検証されぬまま導入が決定されたという。今現在も、このワクチンの有効性は証明されていないそうですが、おそらく公明党からの強い働きかけにより、舛添氏が、医学的な判断よりも政治的な判断を優先させて導入に踏み切ったのではないかと思われます。このワクチンについては、国会でワクチン導入を強力に訴えていた公明党の松あきら議員の夫が、アメリカのワクチンメーカーと癒着していたことが週刊誌で報じられましたが、国会では与党はもとより野党までもが沈黙していたのか、全く問題にはならなかった模様。マスコミも、週刊誌以外には全く報道していません。おそらくこれほど公明党と企業の癒着が明白なケースでも、製薬メーカからの公明党や議員個人への直接的な献金を証明することは非常に難しいはず。実際の巨額献金やそれに類する利権は、公明党や議員個人には渡らず、創価学会への利権提供や寄附という形を取っているはずので、外部からその実態を調査することはほとんど不可能です。

 かくて公明党やその議員たちは、永遠にクリーンだと称揚され続けることになります。公明党を代表してワクチン接種を強力に煽ってきた松あきら氏は、被害が顕在化し始めた頃に政界を引退しましたが、高校生などの少女たちが命を落としたり、後遺症に苦しめられている薬害被害は今なお続いており、ワクチン接種も中止もされずに今なお続けられています。ちなみに我が家の近くにある創価学会文化会館は、前々回の衆議院選挙から、堂々と公明党候補のポスターを貼っています。創価学会の政教一致だけは、余りにも日常化しているからか、あるいはその威力を恐れているからか、今では誰も問題にはしませんね。

 ただ公明党の場合は支持母体が非常に明確ですが、顕在化しにくい組織が政治家を支援する場合もありえます。在日韓国人関連の組織などがその代表例ですが、民主党政権誕生時に、初めてその政治力が顕在化しました。民主党政権の中枢は、新政権発足後間もなく、在日韓国人への感謝を伝える会を開き、在日外国人の地方参政権の導入や、「差別」の一言でいとも簡単に言論封殺を可能にする人権擁護法案の成立などを約束しました。わたしはこのニュースに接して初めて、選挙権がないにもかかわらず、在日韓国人が想像以上に政界への影響力を持っていたことを知り、非常に驚きました。菅直人元総理が在日韓国人から献金をもらったことが暴露され、あわや総辞職かという事態にまで追い込まれたものの、大震災で政権延命には成功したことは、今も記憶に残っておりますが、政治家と在日韓国人との癒着は、献金以外の協力によっても発生しうることにも、もっと目を向けるべきではないでしょうか。

 民主党政権が政権発足後間もなく、在日韓国人のための政策法案をいくつも準備し、法案の成立を彼らに約束したということは、在日韓国人の多くが民主党議員や候補者を支援してきたことを雄弁に物語っています。支援とはいえ、日本国籍を取得していない在日韓国人からの献金は違法ですので、金銭的な支援よりも、人的な支援が大きかったのではないかと思います。在日韓国人やその組織が民主党候補の選挙運動を無償で支援した場合、直接的な金銭の授受がないので犯罪にはなりません。しかし当選し、政権まで奪取するや、民主党政権はいち早く、在日韓国人の要望に沿った法案をいくつも準備しました。これらの法案は幸いにも廃案になりましたが、これらの法案が内包する利権は、公共事業を在日韓国人に回すなどという個別具体的な利権だけではなく、日本を韓国人によって破壊させ、韓国人の手に委ねようというものです。

 個別利権では、福島原発処理事業を韓国企業に提供したり、被災地の仮設住宅なども韓国や中国からも大量に輸入しています。仮設住宅の中には、1年もしないうちに、床や柱などに歪みや傾きの被害が出たものも多数ありましたが、日本企業のものではないはずです。日本ではこれまでも様々な自然災害の度に仮設住宅が多数設置されてきましたが、たとえ仮設住宅とはいえ、1年もしないうちに傾き被害が発生したという事例は皆無。今回は余りにも災害が巨大すぎて、国内産だけでは間に合わなかったという事情もあったのかとも思われますが、仮設住宅を初めて韓国や中国から輸入した今回の大震災でのみ発生した異常です。その修理にも多額の税金が使われています。しかしこうした個別利権ですら、利益誘導だとは誰も考えもしません。

 「政治とカネ」の問題では、政治家が直接現金を受取った場合だけが問題になりますが、現金の授受だけでは政治資金の実態は分からないことは、以上の事例からも明らかだと思います。むしろ現金以外の適法の代替「資金」の提供を受ける方がはるかに危険です。

 今回の違法献金問題を受けて、さらに政治資金規制法を強化すべきだという声も挙がっていますが、規制が厳しくなればなるほど、政治家は現金以外の適法の代替「資金」の提供者や団体との関係を強化することになるはずです。それがどれほど危険な結果をもたらすかは、民主党政権が身をもって教えてくれました。不正献金で私的に蓄財するような政治家は厳しく断罪されるべきあることは言うまでもありませんが、政治が利益誘導型へと転落する契機となりうるのは、現金授受だけではないということも冷静に考えるべきだろうと思います。

 ちなみに福岡市長選挙では、麻生財務大臣の強力な支援により、高島市長が再選されましたが、当選後しばらくして、麻生グループが福岡市の委託事業を2件も受注しています。これはどう見ても選挙支援のお礼のようにも思われますが、別段問題にもなっていないので違法ではないらしい。

という具合で、政治家への直接の現金授受だけを見ていたのでは、特定企業や団体への利益誘導型ではない、日本の国益に沿った公正公平な政治の実現は不可能ではないかと思います。

 

2 移民と日本の戦争責任

 ところで、イスラム国による日本人殺害事件から一月ほど経ちますが、18歳少年による中1少年上村亮太君惨殺事件までもが発生し、残虐事件報道が新たな残虐事件報道に取って変わられるという状況になっており、イスラム国事件は遠い日の出来事であったかのような印象さえあります。亮太君惨殺事件は、昨今、日本で多発している若者による殺人事件の一つかとも思われますが、加害者、被害者ともに、なぜ学校にも行かず、職にも就いていないのかなども含めて家庭環境については全く報道されておらず、凶行に至った背後事情は全く不明。マスコミ報道の不可解さだけが際立つ事件ですが、唯一分かることは、居場所のない少年が居場所のない少年たちによって殺されたということだけです。週刊誌各誌はこの事件について詳細に報道しているようですが、近隣のコンビニなどではあっという間に売切れたのか、どこにも1册も残っていませんでしたので、詳細不明のままこれを書いています。

 詳細は不明ながら、居場所のない若者たちがイスラム国ISに誘引されて、残虐な殺人者になるという点では、日本の少年たちによる少年殺人事件と共通したものがあります。ISの場合は、イスラム圏から欧米に移民したものの、移民国ではしかとした居場所を見つけることができない移民一世や二世の若者たちが、殺人者予備軍となっています。その数数万とも言われていますが、これら殺人者予備軍の牙は、移民先国内にも向けられており、イスラム圏から大量の移民を受け入れてきた欧米にとっては、かつて経験したことのない脅威に直面しています。

 しかし不可解なことには、これほど理不尽きわまりない脅威を内包するに至った現在でも、欧米では移民受け入れの廃止や縮小の声はほとんど聞かれません。それどころか先進各国は、今後ともさらに移民を受け入れよとの声さえ聞かれます。日本でも今なお、同様の声が聞かれます。ISの暴力が世界を震撼させている現在でも、なおも移民促進を唱える人々が存在するとは、わたしには理解不能です。

 世界中どこの誰にとっても、生まれ育った国や地域で生活するのが最もストレスは少ないはず。自国で暮らしていても様々なストレスに苦しめられますが、異国で暮らせば、新たなストレスが加わります。言葉の違い、宗教や生活習慣などの違いは、移民にとっては日々のストレスの大源泉です。異郷でのストレスに耐えてまで移民するのは、自国では生活できないからですが、たとえ貧しくても自国で暮らせれば、誰も移民などしないはず。最良の移民対策は、先進国が移民を受け入れることではなく、移民をせずとも自国で暮らせるような環境を整えることではないか。

 日本は移民の受入れが少ないと国内外から繰り返し批判を受けてきましたが、戦後、欧米の植民地支配から脱したものの、自立した経済建設を可能とするような環境もなければその能力もなかったアジア諸国に対して、日本は戦後賠償やODAなどを使って、移民をせずとも何とか食べていけるような環境づくりに向けての支援を、長年に渡って続けてきました。今やこれらの国々は経済的自立を果たすとともに、世界の成長を支える市場と見なされるまでに経済発展を遂げています。

 アジア、アフリカ諸国は数百年に渡って欧米の植民地であった地域です。欧米各国は、何百年に渡って植民地としてアジア、アフリカ諸国を支配し、かの地の資源や労働力を一方的に収奪し続けましたが、植民地国の自立を可能にするような、近代的な工業設備は一切作らず、皆無。インフラ整備や教育制度の導入などの施策も何一つ行なってはきませんでした。戦後、アジア、アフリカ諸国は、宗主国による激しい弾圧、虐殺にもひるまずに、流血を伴う激しい反植民地闘争を続け、欧米の植民地からの独立は勝ち取りました。1960年代前後の頃のこと、そう古い出来事ではありません。しかし独立はしたものの、かつての植民地国には、自立を可能とするような力は物心両面において何一つありません。欧米の宗主国は、それを可能とするようなものは一切彼らに与えなかったからですが、独立後も彼らの自立を助けるような支援はしませんでした。

 しかし日本は、欧米の植民地であったアジア諸国に対して、戦後賠償やODAを使って、自立的な国作りを支援し続けてきました。日本による戦後賠償とは、太平洋戦争(第二次世界大戦)において、日本と連合軍との戦闘の戦場となったアジア諸国に対するものですが、日本が侵略したとされるアジア諸国とは、欧米の植民地であった国々ばかりです。つまり日本は、アジア諸国を植民地支配している欧米人を、アジアから追放するためにアジアにまで戦線を拡大したわけです。アジアから欧米を追放することが、日本の独立を守るための唯一の道であったからですが、それが結果としてアジア諸国の独立をも勝ち取る唯一の道でもあったと、当時の日本の指導者たちは考えていました。

 とうてい勝ち目のない戦争を延々と続けた軍部の無謀さは、国内外の被害を拡大させる結果になったことは紛れもない事実ですが、第二時世界大戦後に展開された反植民地闘争を見るにつけ、欧米宗主国からの激しい弾圧に耐え、過酷な流血の惨事を経ることなしには独立を勝ち取ることも、独立を守ることも不可能であったことは紛れもない事実であったはずです。今年は戦後70年に当るということで、日本の軍国主義批判が国内外で賑々しく展開されそうな気配ですが、欧米による植民地政策抜きには、日本の参戦はありえなかったという厳然たる事実にも、目をそらさずに向き合うべきではないかと思います。

 ところで日本の植民地であった韓国と台湾は流血の惨事もなく戦後独立したばかりか、欧米の植民地であったアジア、アフリカ諸国とは異なり、戦後は世界に名だたる工業国家として経済成長を遂げています。この両国の独立後の発展は、日本と欧米との植民地政策の違いを如実に物語っています。日本は、台湾や朝鮮(韓国)を豊かで近代的な強国にすることで、植民地支配を狙う欧米やロシアからの侵略を防ぐ防波堤にしようとしたわけです。そのために日本は巨額の税金を投じて、台湾や朝鮮の近代化を強力に進め、工業、農業、教育、社会インフラなどあらゆる領域で、当時の最新の技術や制度を導入し、台湾や韓国の経済発展に力を注いできました。戦後、日本から独立した台湾と韓国は、日本が残した近代化遺産を基に、戦後も続けられた日本からの支援によって他のアジア諸国とは比較にならないほどの経済発展を続けてきました。

 韓国には数十万本もの桜の名所がいくつかありますが、それらは全て日本の植民地政策の一貫で植樹されたものです。日本の植民地以前の朝鮮では、何十万本もの桜を植樹できるほどの、一本の木も生えていない広大な荒れた山野が広がっていました。樹木類は全て薪として切られてしまい、植樹もされずに放置されてきたからです。日本は植民地朝鮮の自然の回復にも尽力し、桜以外にも多種類の樹木を山野や街路に植樹してきました。緑だけではありふれた光景ですが、30万本、数十万本もの桜といえば、本家日本にもどこにもありません。日本には30万本もの桜を植樹できるようなハゲ山も荒れ地も存在したことはなかったからです。韓国の数十万本もの桜を誇る名所は、朝鮮王朝時代の朝鮮の惨状を象徴するものであると同時に、日本の植民地政策が収奪ではなく、その真逆の、日本の富を無償で朝鮮に移植するものであったことをも象徴するものです。

 しかし、反日宣伝を世界各地で展開している韓国政府は、桜は植民地時代に日本によって植樹されたものだという事実を隠蔽したまま、日本人観光客を呼び込む材料につかっています。韓国政府は桜の名所や緑の山野には、「かつてこの一帯はハゲ山や荒れ地であったが、日本の植民地時代に日本の税金によって植樹していただき、全山、全野、街路に至るまで、桜や緑に覆われるに至りました。ただただ感謝あるのみです。」というような記念碑を設置すべきです。それなくして、図々しくも日本人観光客を呼ぶな!と言いたい。

 中国も日本が建設した満州国(日本の約2、5倍の広さ)に残された、鉄道や道路や工場や発電所や様々な研究施設、小学校から大学までの教育施設などの最新鋭の近代化遺産をはじめ、日本が中国大陸に築き、残してきた大量の近代化遺産を使い、戦後の共産中国の国造りを進めてきました。

 佐々圧淳行氏によれば「サンフランシスコ平和条約の調印で、蒋介石中華民国が接収した日本の在外資産は、現在価値で見れば、中国本土:6兆3千億円 満州:10兆6千億円 台湾:2兆3千億円=20兆円近くになるとの試算もある。」「この接収資産が莫大だったからこそ、蒋介石は「以徳報怨」との名ゼリフで戦後賠償請求権を放棄したのだ。このうち台湾分を除いて中国に引継がれて、現在も稼働中だ。これらが中国の近代化を助けた。」という。(産経新聞 2005/6/15 「賢者の説得力」http://kenjya.org より引用)

 サンフランシスコ平和条約締結時は、蒋介石の中華民国が中国の唯一の正式国家とみなされていたので、日本に対する戦後賠償請求権放棄は、政権が誰にどう変わろうとも、中国政府としては永遠に踏襲すべき責務のあることは国際常識です。しかし日中国交回復時の交渉は、蒋介石を追放して中国本土を制覇した共産中国を相手に、近代法も国際常識も通じない交渉になったらしい。日中国交回復宣言では中国の請求権放棄は明記されましたが、日本政府は、請求権放棄には同意しない共産党政府との間で裏協定を結んだという。その結果「”戦時賠償の二重払い”となるODA方式が決まり、今日に至っている。中国はこのODAにより、北京・上海の新空港、北京の地下鉄、重慶のモノレール、青島港の建設などインフラ整備をなし遂げた。全土の鉄道電化でも総延長の26%、1万トン級以上の岸壁整備でも11%が日本のODAによる。」(佐々淳行氏、出典:同上)

 日中国交回復交渉でこんな裏取引があったなどとは、わたしはつい先ほどネットで知ったばかりで唖然としています。なぜこうした重大な事実を、産経以外のマスコミは報道しないのか、激しい怒りを覚えます。外務省の公表額でも、中国へのODAはすでに3、6兆円を超えたそうですが、なぜ日本は中国にこれほど巨額のODAを供与し続けるのか、不可解至極でしたが、裏協定があったとは言葉もありません。ODAには資金のみならず技術供与も伴いますが、技術供与分の実質は金銭化することは難しく、日本のODAによって中国が手にした資産は数字化できないほどに巨大なものであるはずです。中国が海外売込みに力を入れているインフ技術のほとんどは、これらODAとともに日本から中国に移転されたものばかりです。

 日本の新幹線技術も中国に移転されましたが、恩を仇で返すことが国是なのか、中国はそれらの技術を中国企業のものとして、国内ではもとより海外でも特許を取り、世界への売込みに猛ダッシュを開始しています。ノホホンとしている日本の新幹線メーカ(名前は失念)は特許も取らず、中国に惜し気もなく技術を提供したという。メーカと共に新幹線技術の開発をしたJR東海は、恩を仇で返す中国の仕打ちを知るや、なぜ特許登録をしなかったのかとメーカに抗議をしたとの話が、数年前に朝日新聞に出ていました。無償の愛で支援しても平然と裏切るという点でも、中国と韓国は非常によく似ています。

 しかし日本の中国への無償の技術支援は今も続いています。日本による中国へのODAは、小泉政権時代に一部(有償分)は打ち切られましたが、中国への無償のODAは今も続けられています。産経新聞(web版2014年5月5日)によれば、今現在も中国には、年間300億円もの無償の贈与型ODAが続いているという。この額は外務省、経産省、文科省の合算額だそうですが、このうち2億8700万ドル(1ドル100円換算で287億円)が技術協力だという。日本からの無償ODAのほとんどが技術供与になるわけですが、技術供与は数字の何十倍、何百倍もの価値を生み出す源泉ともなりえますので、今なお日本が提供しつづけている中国への贈与型ODAの年間300億円は、実質的にはその何十倍にもなるはずです。

 今後も続く日本からの中国への無償のODAと戦前の残置資産からするならば、戦後の中国は韓国同様、日本が造ったといっても過言ではないはずはずが、この事実は中国国民も世界の人々もほとんど知りません。そもそも日本人ですら知らない、知らされていないわけですから、世界が知らないのも当然です。日本のマスコミは戦前の日本を叩き続けるだけで、日本が戦前、台湾、韓国のみならず、中国大陸にも超優良資産を築き、敗戦後はそれらを全て残置国に無償で提供し、戦後も、「二重、三重、四重賠償」ともいうべき賠償金やODAを提供し続けたことについては全く報道しません。この事実が国内外に広く知られることになれば、日本のマスコミは韓国や中国と一緒になって、日本の植民地批判ができなくなるからです。

 しかしいくらマスコミや韓国、中国が事実を隠して日本を非難し続けようとも、日本が人知れず支援し続けてきた中国、韓国をはじめアジア諸国が、様々な問題を抱えながらも、世界経済を支えるほどの発展を遂げてきた事実は、彼らの日本に対する言われなき非難への、最大の反証になるはずです。アジアには世界最大規模のイスラム教徒が暮らしていますが、欧米の関与が強かった中東、アフリカのような混乱は、戦後一度も起こっていません。中東、アフリカでは今なお戦乱が絶えず、その代償は世界中に押し付けられています。目下のシリア関連の人道支援だけでも、日本は支援額を追加しつづけ、8%への消費税増税分がほぼシリア関連支援に回されたとの試算まで出ています。これらの巨額の支援金は何に使われているかは全く不明ですが、中国や韓国、アメリカ政府に日本批判を続ける資格はあるのかと言いたい。

 なお参考になる記事は産経新聞以外には出ていない感じで、産経新聞の名前が度々出てきましたが、これがさらに加藤支局長の韓国での軟禁状態を長引かせる結果になるのではないかと心配しつつ引用させていただきました。

 

3 戦場の真実と未来への提言

 日本のマスコミは従軍慰安婦についても、重大な事実を隠蔽しています。「米政府がクリントン、ブッシュ両政権下で8年かけて実施した戦前のドイツと日本の戦争犯罪の大規模な再調査で、日本の慰安婦にかかわる戦争犯罪や「女性の組織的な奴隷化」の主張を裏付ける米側の政府・軍の文書は一点も発見されなかったことが明らかになった。」と産経新聞(WEB版 2014/11/27 古森義久ワシントン客員特派員)は報じています。

 この調査は米政府が、「国防総省、国務省、中央情報局(CIA)、連邦捜査局(FBI)などに未公開の公式文書を点検し戦争犯罪に関する資料の公開を指示し」て実施された非常に大がかりな調査だったそうですが、その調査ですら慰安婦奴隷化の事実を示す資料は一点も発見されなかったということは、韓国、中国の主張が全く根拠のない捏造であったかをあらためて示したものです。この調査結果は2007年4月にまとめられたそうですが、日本ではもとより、アメリカでもほとんど知られていなかったらしい。従軍慰安婦問題を分析している米国人ジャーナリストのマイケル・ヨン氏とその研究班と産経新聞の取材によって確認されたという。

 さらに加えるならば、戦地での慰安所は日本人のみならず朝鮮人や中国人も経営していたことは周知の事実です。特に王朝の興亡が激しい中国では、古くから戦乱に追われた中国人の多くが、華僑として日本を含むアジア各地に進出していました。戦前のアジア各地の戦地においても、華僑は大活躍、慰安所を含めた商業権の多くは華僑が握っていたという。現在もアジア各地においては経済は華僑の影響が非常に強いですが、戦前においても全く同じだったという。慰安所を経営する華僑は、中国人女性も大勢慰安婦として戦地に連れてきたということが、無名兵士の書いた戦争体験記には、実地に見聞した事実として記されています。

 当社では、元兵士たちの戦場体験記が多数、自費出版にて出版されていますが、それらのいくつかに目を通して思うことは、実際の戦場の様子は、韓国や中国やマスコミの喧伝で刷り込まれたイメージとはかなり違うことに驚かされます。日本軍兵士は侵出先の現地住民に歓迎され、彼らとは友好的に交流していたこともいくつもの戦記には記録されています。戦地においては、兵士の中には軍規に反して強姦や略奪を働く者もいましたが、規律を犯した罰則は厳しく、当人のみならず上官も責任を負わされてその罪状は記録され、どれほどの軍功を上げてもなかなか昇進はできなかったという。日本からの食糧補給が途絶えそうだとなると、兵士たちは農作物の時給自作までしています。現実を無視した軍部の無謀な戦争続行方針が戦場を農場に変えたわけですが、世界の戦史の中でも余り例はないのではないかと思います。敗戦濃厚な戦場において辛うじて生き残った日本軍部隊は、食糧のみならず武器弾薬も底をつき、退却も許されず、ほとんど素手に近い状況に置かれていたわけですが、その日本軍部隊に向かって、米軍は容赦なく空爆を繰り返したという。この空爆では現地住民も大勢犠牲になっています。奇跡的に生還した元兵士たちによって、過酷な戦場の一端が書き残されています。

 日中戦争では日本軍と戦ったのは共産党軍ではなく、米軍の支援を受けた国民党の蒋介石軍ですが、アジア各地でも蒋介石率いる中国軍も転戦し、日本軍と戦っています。中国軍は日本兵を見つけると、即座にその場で銃殺したそうですが、米英軍は、地上で日本兵を見つけると射殺はせずに、捕虜として捕縛するという。捕虜になると、虜囚の辱めを受けずという戦陣訓からするならば、日本人兵士としてのプライドには傷つきますが、命は助かります。同じ連合軍とはいえ、戦場における米英軍と中国軍との違いを物語るエピソードですが、連合軍の一員として戦場で日本軍と戦った中国軍には共産党軍は参加しておらず、蒋介石軍であったことは、もう一度指摘しておきます。日本退治は蒋介石に任せ、共産党軍は戦場からは退却して力を温存し、後の蒋介石追放戦争に全力を投入し、見事成功したのでした。

 しかし戦略において蒋介石は共産党の毛沢東に負けたわけですから、中国共産党は卑怯だといっても始まりません。中国5000年の歴史は韓国とは違い、事実として存在するわけですが、異民族との絶えざる攻防もあり、その長い歴史の中で中国ほど王朝の興亡の激しい国は、世界史的に見ても珍しいのではないかと思います。中国王朝の激しい興亡の歴史は、中国においては、権力は力によって奪うものだという厳しい現実を映し出したものにほかなりません。そして武力、知略、謀略を尽して権力を奪取したものが天下を取るというセオリーは、中国では今なお健在です。尖閣諸島や南シナイ海などをめぐる中国政府の実力行使は、そのDNAの発現したものではないでしょうか。

  しかし日本政府は、この中国に対するには余りにもナイーブすぎます。中国は日本を手玉にとって、アメリカに継ぐ世界ナンバー2の大国にのし上がってきたわけですが、日本の歴代政権も与野党の全政治家も誰もその事実を認識すらしていないはず。中国の歪んだコピーにすぎない韓国に対しても全く同様です。中国共産党政権は蒋介石政権を大陸から追放し、中国の正式政府となり、蒋介石政権に代わって連合国としての地位を手にしたわけですから、蒋介石政権が結んだ国際条約も共産党政権が引継ぐべきであるのは当然ではないですか。世界に君臨する5大連合国の地位だけは手に入れたが、蒋介石政府が放棄した戦時賠償は無効だというのは、余りにも身勝手すぎます。

 しかし近年では、アメリカ政府までもが韓国、中国と一緒になって、根拠のない日本の戦争犯罪を非難し始めていますが、アメリカ政府の中韓と歩調を合わせた日本批判は、オバマ政権が初めてです。韓国、中国の米政府、米政界工作がそこまで進んだ結果なのか、あるいはアメリカの国力の低下によるものなのか、あるいはオバマ政権の主要な支持基盤の一つが韓国や中国などを含む新興移民にあるからなのか、その理由は分かりませんが、アメリカの高校教科書にまで捏造歴史工作が及んでいる現実からすると、政権が変わっても、この流れは簡単には変わりそうもありません。産経新聞によれば、吉田証言が捏造と分かった今は、吉見義明中央大教授の従軍慰安婦批判がアメリカの教科書に採用されているらしい。時間が経てば経つほど、中韓の反日工作は深化の度を深めています。

 こうした事態は、韓中の歴史捏造に正面から批判することもせず、平然とやり過ごしてきた外務省の無能さと怠慢さの結果です。歴代政権ともども、その罪は万死にあたいしますが、無能で怠慢なのは外務省だけではありません。法務省も両国の捏造歴史に基づく根拠なき非難や賠償請求に対しては、法的には決着済みだとの一言で片づけて、事実については争わずの姿勢を一貫させ、事実については一切反論してこなかったという。裁判では、相手方の示した事実に対して反論しなければ、その事実を認めたことになります。日本国が被告にされた裁判において、根拠なき捏造歴史が証拠として提示されたにもかかわらず、法務省が事実については争わずの姿勢を貫いた結果、根拠なき捏造歴史が日本の裁判所において、事実として認定されてしまっているという。これは、弁護士でもある自民党の稲田朋美政調会長が国会で怒りをこめて明らかにしたものですが、これほど無能な官僚が存在し続けるとは信じ難い。裁判で事実を示して反論することは非常に労力のいる困難な仕事ですが、事実について争うことこそが裁判の肝(キモ)ではないか。

 先日の国会中継では、驚いたことには民主党の中川議員が非常にまっとうな外務省批判をしていました。外務省は日本のよさをアピールするために、米英ブラジルにジャパンハウスを建設してアニメや和食や日本の伝統工芸などを展示して紹介するそうですが、中川氏は、今日本が緊急になすべきことは、領土問題や歴史認識問題で日本の見解を世界に訴えることではないのかと問いただしていました。岸田外務大臣の答弁は非常に歯切れの悪いもの。何を考えてるのかと怒りを覚えるほどでした。ただ、中川議員のいう領土問題や歴史認識問題はいかなる立場に立ったものなのかは、一言も説明はありませんでした。領土問題を激化させたのは民主党の野田元総理であり、歴史認識問題でも民主党議員は入れ代わり立ち代わり連日、国会で安倍総理に対して、村山談話の踏襲を厳しく迫っていましたので、中川議員も民主党流反日宣伝を世界に向けて発信せよということだったのかもしれません。であるならば、とんだ方向違いの批判であったということになりますが、外務省が今緊急になすべきは、ジャパンハウスを作ることではなく、韓国、中国の対外的な反日歴史工作が着々と進み、定着するに至るまで放置し続けてきた怠慢を反省し、有効な対抗策を実行に移すことであるということには変わりはありません。

 しかし外務省OBなどの発言をみても、外務省は伝統的に韓国や中国を怒らせないようにすることにばかり気を使って、日本の国益などは頭の隅にもない気配です。韓国や中国のあの異様な捏造歴を見て何も感じないのであれば、外務省は即刻閉鎖せよと言いたい。この外務省の体質を変えるのが大臣の仕事ではないか。それとも大臣も一体化しているのでしょうか。日本の中国朝貢外交は日中国交回復時に始まったとなれば、この関係を覆すのは簡単ではないかもしれませんが、まずこの事実を明らかにすることです。国民の全面的なバックアップがあれば、屈辱的な朝貢外交を廃止することは簡単です。毎年300億円以上も貢ぎつづけて中国が日本に感謝してくれればまだしも、中国、韓国の日本叩きはグローバル化する一方です。日本は無能な官僚、無能な政治家の天国ですね。貢いで外国政府の歓心を買う。

 舛添都知事はそのミニ版。最近もソウル市すなわち韓国への、道路補修整備に関する技術の無償供与を決定しています。韓国では2000ケ所も道路の陥没が発生しているそうですが、その調査技術も補修技術もなく、日本のジオサーチに依頼し、無料で調査してもらったという。ジオサーチは、陥没箇所やその可能性のある箇所を無料で調査し、その結果を地図にして提供したそうですが、韓国の新聞は、ジオサーチは調査はしてくれたがその技術は教えてくれなかったと、不満を表明したという。無料で調査してくれただけでも感謝すべきであるのに、無料で技術移転まで要求するとは唖然とするばかり。そこで再び、昨年の地下鉄技術に続き、舛添都知事に助けを求めたという次第。しかも道路だけではありません。排水浄化装置、感染症対策関連技術や住宅の耐震強化技術などもソウル市長からの申し入れで技術供与の候補になっています。日本企業が海外輸出を考えているインフラ関連や住宅関連技術や世界の先端を行く医療、医薬分野ばかり。都知事によって、日本企業はまたもや苦境に陥る結果になるやもしれません。同じ対外支援とはいえ、北九州市は、インドネシアだったかベトナムだったか忘れましたが、東南アジアの国から研修生を受け入れ、排水浄化装置に関する技術研修を実施しましたが、単なる技術移転ではなく、その国から浄化装置のプラント建設事業の受注に成功しています。他国への技術移転は、自国や地域への還元抜きの、単なる朝貢外交の手段にするな!と言いたい。

 ましてやソウル市は、昨年12月に市内の全学校に「親日人物事典」の常備を義務づける政策を実施し、反日教育強化の先頭を走っています。そのソウル市になぜ舛添氏は売国外交をするのか。韓国はもういい加減に、他国の技術はカネを出して買うものだとのまっとうな常識を身につけるべきではないか。韓国奉仕を続ける舛添氏は、東京消防庁にまで韓国人を迎え入れ、新年の出初め式にはハングルで挨拶をしたという。舛添氏はどこの国の知事なのか。その異様な韓国奉仕ぶりからすると、全く組織を持たない舛添氏は、都知事選では在日韓国人の無償の役務の提供を受けたのではないか。

 舛添氏のような韓国奉仕交流は即刻中止させるべきですが、今後、日中韓が協力しうるとしたならば、不毛な戦争責任をめぐる問題を論議するよりも、紀元前に誕生した中国思想の数々について研究することの方が、よほど建設的な事業になるのではないかと思います。わたしは中国思想についてはほとんど無知に近く、孔子、孟子、老子や荘子などの名前や思想の概略ぐらいしか知りませんが、日本の縄文時代の大昔に中国で誕生したこれらの思想が、今なお現代人の有力な思想たりえていることには驚きを禁じえません。共産党政権下では、自国の文化遺産であるにもかかわらず、反動的だとして古代中国の文物に触れることは長らくタブーとされてきましたが、中国帝国の再興を願う機運の盛り上がりもあり、中国でも最近は、自国の古代思想にも目を向けるようになってきたようです。中国が過去において、世界帝国の栄光を担いえたのは、強力な武力、財力に裏打ちされたものだとはいえ、その文明の先進性、文化の豊かにおいてででした。

 現代において中国が再び世界のリーダたらんと欲するのであれば、武力以上に文化力の獲得、復活は不可欠のはず。幸い中国には、今なお色褪せない中国思想が眠っています。文学や絵画などの芸術以上に、思想は直接世界に向けて働きかける強い力をもっています。下村正男氏によれば、韓国は数ある中国思想の中でも朱子学以外は思想とは認めず、朱子学にのみしがみついてきたそうですが、日本は中国思想を幅広く自由に研究し、継いで西洋思想をも自家薬篭中の物にし、今日にまで至っています。日本では1860年代の江戸幕末にすでに、佐賀藩の蘭学者大庭雪齊は庶民向けの西洋科学入門書「民間格致問答」を出版しています。オランダで出版された科学入門書を庶民や子供にも理解させようと、口語体による滑稽本のような文体で邦訳、翻案されたもので、8章12講からなるかなり分厚いものです。森羅万象、あらゆる自然現象の数々を日常卑近な例を交えて分かりやすく解説したものですが、近代西洋思想書としての側面をも持っていました。(現代語訳を弊社にて出版)江戸末期の日本では、庶民や子供にまで西洋の科学的思考を教え伝えようとしていたのです。西洋の詩や絵画を愛で楽しむだけでは、明治維新は起こりえず、日本の近代化もなしえなかったことは言うまでもありません。

 しかし現代は、過去のどの時代と比べてみても、思想は非常に軽んぜられ、疎まれ、非常に影が薄い。現代思想は、近代思想の行き詰まりを突破すべく、旧来の価値、世界を解体はしたものの、新しい思想は未だ発見できずにいます。思想にかぎらず人間の文化は何もないゼロから新しいものが生まれるはずはなく、人類が残した過去の遺産の中から現代の我々が発見しなければならないわけですが、中国古代の思想の数々は、人類が共有すべき文化遺産の一つであること、素人ながら断言したい。

 西洋近代は繁栄の極みに達したものの、その着地点を見つけることができずにいます。西洋近代とは現代の世界そのものです。我々はただなすすべもなく凋落に任せて地の果てに至るのか、それとも新たな地平を切り開く光明を探し出す道を選ぶのか、今、その岐路に立たされています。経済においてはアジアが世界を牽引しています。近代思想が力を失った現在、世界に新たな力を与える思想も、アジアに眠っているのではないかと思います。戦後70年を迎える今年は、西洋近代の隘路を切り開く、思想発見への旅立ちの年にしていただきたい。

 なお、今回は余りにも長くなりすぎるので取り上げませんでしたが、イギリスの植民地研究の第一人者アレン・アイルドの日韓併合分析の書『THE NEW KOREAー朝鮮が劇的に豊かになった時代』(桜の花出版刊)は、日本人必読の書であることはもとより、英文で書かれていますので、欧米の朝鮮研究者にとっても必読の書です。原書は1926年刊。

★★★4年目の3月11日がめぐってきました。3、11をめぐる数々の疑問は疑問のまま残されています。つい最近も、福島第一原発2号機の屋根が発生源とされる、高濃度の汚染水が海中に流れ出たとのことで大問題になりました。しかしこれまでも猛烈な豪雨に何度も襲われてきたはずですのに、なぜ4年も経った今になって、突如として屋根から高濃度汚染水が流出するのか。規制委員会は東電に調査を命じるだけで自らは調査はしません。原子力専門機関が発足した後も、事故当事者に事故原因の調査を全面的に委ねる不可解さ。規制委員会には、原発事故の真の原因を究明する気は毛頭ないのでしょう。シナリオ以外の事故原因を探ることは、御法度になっているのかもしれません。拙著原発事故と巨大地震の正体を是非ともご覧ください。

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