ジブリ展とPIXER展

<目次>1大阪都構想と改革無惨 2 ジブリ展とPIXER展  3 日本学術会議問題への提案

1大阪都構想と改革無惨

大阪都構想選挙もアメリカ大統領選挙も終わりました。バイデン氏が当選しましたが、トランプ大統領は簡単には敗北を認めそうにもありません。決着がつくまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

大阪都構想の方は僅差で否決されましたが、この僅差の意味は大きいと思います。というのは、大阪市と維新の会がそれぞれ巨額の資金を投じてマスコミを使った大宣伝を連日流し続けていた中での否決だからです。わたしはテレビは見ませんのでその宣伝ぶりを直接確認することはできませんが、連日橋下徹氏がテレビに出て一方的に反対派を罵倒したおすという番組が流されていたことを、松尾貴史氏がRKBラジオで紹介していました。(参照:松尾貴史のちょっと違和感 大阪都構想再び否決 市長「引退」なぜ3年後なのか

都構想の問題点を指摘する反対派の声は街頭での直接の訴えか、ネットを介した広報が主だったと思いますので、カネに糸目をつけぬ、推進派によるマスコミを使った大宣伝力に加え、大阪市消滅との文言を入れない偽りのチラシまでばらまくという維新の会の厚顔無恥なギマン宣伝の前には、反対派の勝ち目はほとんどないに等しい状況でした。加えて公明党の寝返り、菅総理と自民党本部の沈黙。本部が沈黙を続ける中、大阪自民党からの応援要請を受けて福岡市と仙台市の市議が応援に駆け付け、街頭で反対を訴えかけたという。これほど圧倒的に不利な状況下で、僅差とはいえよくぞ否決されたものだと、あらためて感じ入っているところです。

都構想推進の黒幕的存在である竹中平蔵氏は、菅内閣の黒幕でもあるとのことですが、なぜ竹中氏がこれほど重用されるのか。最もその存在感を発揮した小泉内閣での改革を振り返ってみると、評価できる政策は、不良債権処理以外では、ほとんど皆無に近いことにあらためて気づかされます。

金看板であった郵政民営化は無残にも失敗。保険や貯金からの収益なしにはユニバーサルな郵便事業は維持できないにもかかわらず、改革で分離されました。その後改革は一部旧に戻されましたが、体制はいびつなまま。プラス面はゼロどころか、郵便保険では加入者を何重にも騙しまくり、その財産を強奪しまくりました。この想像を絶する犯罪が発覚し、トップは交代したものの、処分されたのは現場の職員のみ。

三位一体改革では地方も学校も荒廃しました。大店法改悪も加わり、郊外に巨大なスーパーが次々出現する一方、日本中にはシャッター通りが出現。

さらに深刻なのは、司法改革の結果、法曹界でも破壊的な人材の劣化が進んでいることです。「使えない弁護士」が珍しくなくなった根本背景 かつては合格率3%、今や3人に1人が受かる構造 (東洋経済オンライン 2020/11/02)

公正な国家運営を支えるはずの司法の場で、思想信条以前の、基礎的な法律知識すら欠落した人材が多数法曹界に送り込まれているということは、驚愕と恐怖以外の何ものでもありません。ただこの司法改革は時の政権の意向だけではなく、日弁連も強力に推進した政策だったという。(「司法改革の失敗」と「司法崩壊の危機」2013年6月29日)

司法制度改革も郵政改革同様、失敗があらわになり、改革以降手直しもされたようですが、その行きつく先が法律も知らない法律家の多産だったとは・・・。

観光事業でも規制を緩和して新規参入を促進させました。当座は新規参入も増えにぎやかになったようですが、競争激化で質も極度に低下。かつて見たこともないような、観光バス事故による大惨事が立て続けに発生。その後規制は再び強化されましたが、事故の犠牲者はもとより、事故を起こした業者も含めて、規制緩和により新規参入した業者も改革の犠牲者だともいえそうです。しかし改革でも規制強化でも、政治家や官僚たちは法律を変えるだけで、体も懐も全く傷まず無傷ですませることができます。

竹中氏は無傷どころか、ますます栄えておられます。小泉政権時代、総務大臣と行革大臣を務めておられましたが、2000年代初めというのは、時期としては郵政民営化や省庁再編などに現を抜かすヒマなどなく、IT政策の基盤を構築すべきであったにもかかわらず、何度も指摘してきましたが、小泉政権時代のちょうどこの頃、日本のIT化への進展は突如として止まってしまいました。

わたしはこの時期、竹中氏がIT関連部門の大臣を務めておられたことをすっかり忘れておりましたが、都構想関連記事を読んだり書いたりする中で、「あっ、そういえば」という連想ゲームで思い出したところです。

そして「郵政民営化なしに改革なし!」というワンフレーズで、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ小泉構造改革フィーバーが、日本をある種の痴呆状態に陥れたこともまざまざと思い出しました。マスコミの強力な扇動もあり、日本中が小泉フィーバーという熱病に侵されて痴呆状態にある中では、ITもヘチマもないわけです。小泉改革以外は全てストップするのも必然の結果でした。

竹中氏にもその責任の一端があることは明白ですが、日本のIT化進展を妨害したというご自身の責任などカケラも感じておられないはず。つい最近、菅総理が進めるデジタル庁に対して、官僚の縦割りなどの障害を取り除いてほしいと、涼しい顔で注文をつけていました し、目下のところ、デジタル推進評論家然とした発言もなさっています。

大阪都構想の否決直後には敗戦を認め、政界引退も口にしていた松井大阪市長も、投票からわずか数日後には、大阪市を現在の24区から5~6区ぐらいにまとめる総合区へ変更する方針を明らかにしました。これは住民投票なしで、市議会の決議だけで実施できるという裏技らしい。何という民意を無視した対応でしょうか。往生際の悪さはトランプ大統領といい勝負です。

2 ジブリ展とPIXER展

福岡市博物館で昨年春に開かれていたジブリ展(ジブリの大博覧会)と、コロナで3ヵ月延期された後、今年7月から9月にかけて開かれていたPIXER展(PIXERのひみつ展)を観たのですが、日米を代表するこの二つのアニメは、日米の国力の核心を象徴的に表してしていることに、ある衝撃をもって気づかされました。

一言でいえば、両者はアニメの制作手法が根本的に異なっているということです。ジブリ展では、手描きの絵コンテをはじめ、作品が出来上がるまでのさまざまな工程において収集した様々な資料など、手作業の跡がリアルそのものとして展示されていました。

通常の映画とは違って、アニメだと作家の思いのままに絵が描けると思っていましたが、一枚の絵を描くにも、様々な資料に当たり、手作業による緻密な検証と確認を経て画像化されるというその工程を目にして、驚きかつ感心しました。

一方、PIXER展では、リアルな手作業の跡を示す展示は皆無でした。デジタル化された作品を中心にした、観客参加型の展示でした。わたしは会期も終わりに近い頃に観に行ったこともあり、一部の展示が故障して参加(鑑賞)できないものもありましたが、「PIXERのひみつ」の核心だけは十二分に鑑賞することができました。

その「ひみつ」とは、一言でいえば、制作工程が全てがデジタル化されているということです。ジブリでは全ての工程が手作業が基本です。手法の違いは当然のことながら、出来上がった作品の違いとなって表れてきます。アニメとはいえ作品の良し悪しは、映像のみならずストーリーの良否も重要な要素となりますが、今ここでは作品そのものの評価は抜きに、画像制作の手法の違いにのみ焦点を当てて書いております。

日本でもPCやタブレットを使ってアニメを制作している例もあるかもしれませんが、おそらくPCやタブレットに手描きの画像を描いたり、描画ソフトを使って、一部あるいは描画の大半を自動化したりしているのではないかと思います。この段階ならば、おそらく日本のみならず世界中で使われている手法ではないかと思います。ただ展覧会で見たジブリでは、全てが手描きでしたが。

しかしPIXER展で目にしたデジタル化は完全に次元を異にしたものでした。画像の要素を全て数値化して、一つの画像を描出します。例えば草原の一場面。一面に広がる草が日の光を浴びながら風にそよいでいます。無数に広がる草は、一本一本日の当たり方も風に揺らぐ揺らぎ方も、それぞれ異なっていることが分かるように描き分けられています。

あるいは長い髪の少女が登場する場面。長い髪が少女の激しい動きとともに縦横に激しく動きますが、動く向きに従って髪に当たる光の当たり方も変わります。この複雑な変化を伴う髪の動きも、登場人物ともども全て数値化され、完全デジタルで描出されていることが紹介されていました。そしてこれらの数値化は、本物の草原や人の髪の動きを基に綿密に設計されたものだという。絵とともに、その絵を描出した膨大な量のプログラミングも展示されていました。

デジタルは全て0と1の数字が基礎になっていますので、描画ソフトも当然のことながら、色や線や様々な形態も、その仕組みの元をたどれば数値化に行き着くのだろうと思いますが、完全オリジナルで、作品ごとに数値化して描画するというPIXERのその手法にはただただ驚愕の一語です。

わたしはPIXER展で、自然も数値化されるのだということを衝撃をもって教えられました。もちろん、PIXERのアニメはあくまで人工的に創作されたもので本物の自然ではありませんが、PIXER展が開示してくれた、自然を数値化できるという事実を我々は厳粛に受け止めるべきだと思います。

というのは、自然を数値化できるという事実はデジタルの無限性を示しているからです。この無限性は人間にとってプラスに働くこともあれば、マイナスに働くこともあります。使い方次第であるというのは、あらゆる技術と同じです。

PCがあれば、気象操作は可能だという米軍の見解は、デジタルの本質を知悉しているがゆえです。日本では専門家ですら、このデジタルの本質中の本質の重大性を理解している人はほとんどいないのではないか。日本でもPIXER展を鑑賞した人は大勢いましたが、わたしのような衝撃を受けた人はいたのでしょうか。ネットを見ても見つかりません。

現実世界は従来の科学では説明できない現象が多数出現しています。甚大な影響を与える気象分野に限ってみても、その異変は明らかに反自然・非自然の様相を呈しています。

ミニ氷河期化するアメリカ:各地で観測史上最も早い強力な寒波、降雪に見舞われ続けている 地球の記録 2020年10月29日

北極圏で前代未聞の38℃を記録、何を意味する? さらなる高温化へ、負のスパイラルはすでに加速している 2020.06.25 National Geographic

しかしこうした、日本にも甚大な影響を及ぼす地球規模で進行中の気象異変について、日本のマスコミも、気象予報士も気象学者たちも誰ひとりとして、この事実を知らせようとはしません。「ミニ氷河期化するアメリカ」は、地球温暖化を否定するトランプ大統領にとっては好都合な現象ですが、そのタイミングといい、反自然・非自然な現象であることは否定できません。同じ時期、日本では季節外れの高温が続いています。また、ミニ氷河期化しつつあるアメリカの中でも、勝利したバイデン氏の地元では夫人も支持者も半袖姿ですので、季節外れの高温なのかもしれません。このデコボコ気候も反自然・非自然的。

超自然的現象はさらに続きます。目下、コロナ禍で感染症の恐怖を味わっている世界にとっては吉凶いずれになるのか、Googleがデジタル技術を駆使して、以下のような実験を行っているという。

グーグルが蚊の大量飼育ロボットを開発、2000万匹を放出 MIT Technology Review

ジカ・ウイルスやデング熱などの病気を媒介する蚊を不妊化することで、蚊を撲滅しようという実験ですが、Googleは特注のソフトウェア・アルゴリズムとロボットを使って、蚊を自動で飼育・放出するシステムを作り、2000万匹もの蚊をすでに放出しているという。2017年に最初の実験が実施されたという。

こういうニュースも日本では全く報じられませんが、従来の生命科学、バイオ技術とは完全に次元を異にした手法です。Googleがデジタル技術を使って、自動で昆虫の飼育や放出を可能にする技術の有効性を実証した以上、この技術を悪用しようという輩は必ず出てきます。Googleのこの実験が吉凶いずれかと言ったのは、この意味においてです。

自然を数値化(アルゴリズム化)できるというデジタル技術の本質からするならば、全自動で蚊の飼育・放出が可能になるのも不思議ではありません。日本ではこのデジタルの本質を理解している人はきわめて限られています。ましてや、この本質を具現化する発想とその能力を持っている人はさらに少ないはず。それもこれも、デジタル教育が放棄されつづけ、人材育成がなされてこなかったからです。

デジタルは従来の領域を完全に無効にします。GAFAの存在はその象徴の一つですが、Googleはついに生命科学の領域にも進出し始めているわけです。大量の蚊の培養・放出はその試みの一つですが、Googleの実験はいわばホワイト・モスキートを使って地球を救おうという意思によるものだろうと思います。が、逆にブラック・モスキートを使って地球に大ダメージを与えようとする勢力もすでに存在するはずです。

10月初め、WHOは、かねてから接触感染のみならず、空気感染の可能性も指摘されていたコロナウイルスについて、限定的ではあるものの、空気感染もありうることを認めたという。日本ではこのニュースは余り報道されていません(わたしが日々接する西日本新聞やNHKラジオなど)が、GeoengineeringWatchでは、すでに4月段階で大気中上空でコロナウイルスが検出されたことを報道していました。

限定的ではあれ、コロナウイルスが空気感染する能力も持っているのであれば、人為的散布はさらに簡単です。そのうちウイルスの生成・放出も自動化(アルゴリズム化)されるかもしれません。

こうした悪意に対してはミサイルなどは全く無力です。中国や北朝鮮など、他国への侵略意図を隠さない国々への防御も必要ですが、それ以上に重要なのは、我々の日々の暮らしを即破壊し、しかも従来型の武器の範疇には入らぬ手段を駆使した、正体不明の攻撃です。異常気象や病原菌など、我々の生命や暮らしを即座に破壊する攻撃です。

攻撃者の正体は不明ですが、儲けるためなら手段を選ばず。攻撃対象は地球全域に及びますが、拠点国やその国民をも攻撃の対象にします。彼ら攻撃者は最先端のデジタル技術を有し、その技は日々進化し続けています。

なお皆さんご存じだと思いますが、PIXERは、今は亡き事実上のApple創業者スティーブ・ジョブズ氏がAppleを追放された後、創業した会社です。後にウォルトディズニーに売却しています。展覧会ではジョブス氏に触れた解説はほぼ皆無に近い。今はウォルトディズニーの会社だということなのかもしれません。参照:ピクサーの本が超面白い。スティーブ・ジョブズとその腹心の大勝利

3 日本学術会議問題への提案

こうした時代の趨勢の中、日本では大阪都構想のような行政区分の変更が重大課題のごとく扱われたり、学術会議問題が延々と論議されています。大阪都構想は反対だとの民意が明確に示されたにも関わらず、今度は投票なしの裏技を使って大阪市の行政区分を変えようという画策が始まっていますが、彼ら維新の会は民主主義の敵ですね。

彼らがなぜこれほどまでに行政区分を変えようとするのか。それは彼らが、地名に記された各地域の伝統や様々な記憶を消滅させようという破壊願望に根差す根本思想を持っていることに加え、行政区分を変えると嫌でも発生する住所システム改変需要を狙う、IT関連企業と結託しているからだと思います。

宣伝になるので具体的な名称は書きませんが、あるIT関連の博覧会が企画されていますが、なんとそのメインゲスト(メイン講演者)が橋下徹氏です。後は知らない人ばかり。目ぼしい人は見当たりません。IT関連の知見を有することをうかがわせるような橋下徹氏の発言は、見聞きしたことはありません。にも関わらずIT関連の大規模?集会のメインゲストに呼ばれるとは、余りにも不可解。唯一考えられるのは、橋下氏が、今や幻となりつつある住所システム変更需要の、法的には認められていない陰の「オーナー」だからだ思います。

橋下氏は維新の会から3400万円(政党助成金=税金が原資)も吸い上げていたそうですので、法的には認められていない陰の「オーナー」の威力は、維新の会が存続する限りは超法規的に存続しそうです。橋下氏は、地方議員や国会議員などの税のムダ遣いに対しては容赦のない批判を浴びせています。批判はいいとしても、ご当人のいわれなき税の搾取をどう釈明するのでしょうか。

しかも、さらに巨大な税の搾取も発生するかもしれません。もしも、大阪市の行政区分が24から4~5に減らされたならば、その部分的変更だけでも、大阪市のみならず、全国の、全WEB上の住所システムは変更せざるをえなくななります。この日本中のシステム変更費用は当然のことながら大阪市が支払うことになるわけですが、これほどの税金の無駄使いは世界中探しても二つと例はないと断言します。

こんな公共事業で儲けようと企んでいるIT企業は、維新の会ともども、日本のIT進化の妨害者だと告発いたします。この維新の会の陰の親玉、橋下徹氏をメインゲストにしたITEXPOって、いったい何なの?

さて次は日本学術会議問題ですが、会員の人選に政府が直接介入することが容認されるならば、その心理的影響は学術会議にのみとどまらず、大学や研究機関にまで及びそうだという点が危惧されるところです。確かに、学術分野に政府が介入すべきではないというのは基本的には正論だと思いますが、日本の場合は、世界的に見ても唯一例外的に、自国の防衛や安全保障に国の最高級の知力を投入すべだという、国民的な合意形成がなされていません。これは憲法9条の絡みによって生じている歪みですので、更生は簡単ではありません。

しかし世界的に日々進化する軍事技術や防御技術への対応力の獲得は、待ったなしの緊急性を帯びています。国の安全保障に責任のある政府としては、日本にのみ固有のこの宿痾を超えるためには、学術会議の人選に介入せざるをえないと判断したくなるのは、やむをえない面もあります。しかし民主主義国家としては、学問研究の自由を守るという基本線は保持すべきだと思います。

では、日本にのみ固有の宿痾を超えて、学術界が日本国と日本国民に対して障害なく開かれるためにはどうすればいいのでしょうか。そのためにはまず、現在日本が置かれている現実を学術界と国民が直視し、その現実認識を共有することです。

まず思うことは、日本の学術界は、専門的な領域においても、定説からはみ出すものを排除する傾向が強いのではないかということです。デジタル分野でも、自然は数値化できないという思い込みが主流派を支配しているのではないか。少なくとも自然の特異分野ともいうべき人間に関しては、そうした思い込みが強いはず。しかし世界では、人間とデジタルの融合や結合への動きが急加速しています。そんな世界の出現は歓迎したくないとはいえ、好き嫌いのレベルを超えた、国や暮らしの安全保障にも関わってくる、現実的な問題として考えるべきだろうと思います。

量子コンピュータもその開発原理については日本人研究者が考案したにも関わらず、量子コンピュータの開発には何十年もかかるとして、その研究をエセだとして無視しました。しかしカナダの企業がこの日本人の研究を基に量子コンピュータを開発して商品化しています。

3Dプリンターも世界で初めて日本人がその開発原理を考案しましたが、アメリカから始まった3Dプリンター産業の勃興を見るまでは、日本では誰も3Dプリンターには見向きもしませんでした。

常温核融合についても、世界的にも毀誉褒貶があるとはいえ、日本では科学的にありえないとして主流派の妨害を受け続けてきました。わたしは、以下の研究論文によって、科学的常識に反した常温核融合研究者の苦難の数々を知ったのですが、未知の世界に挑むのが科学者のスピリッツだと思っていたわたしには衝撃的な内容でした。

常温核融合プロジェクト 北海道大学院工学研究科量子エネルギー 水野忠彦(非常に長いので途中までしか読んでいませんが、小説のように面白い)

定説(常識)路線を踏襲する主流派は、非常識な研究にあえて挑む研究者に対しては露骨な嫌がらせを重ねます。当然政府の予算も主流派にどっと投入され、非主流派にはゼロ。もしも常温核融合が成功すれば、定説核融合路線の主流派の存続すら危うくなります。嫌がらせも生死をかけたものにならざるをえません。ただ現在では、いくつかある核融合の中では、常温核融合が実用化への可能性が最も高いという。

しかし選択的予算配分が強くなればなるほど、研究環境に激しい歪みが生じます。研究も嫌でも保守化せざるをえません。日本には政治家はもとより官僚も専門家も、国際情勢も踏まえた国家的視野に立って、研究の良否を判断する能力をもった人は皆無に近い。政府の力が強くなればなるほど、専門家は政府の暗黙の力を感じて政府の意向を忖度した判断を下してしまうのではないか。

日本ではノーベル賞を受賞したiPS細胞にも即効性の経済的効果を求め、予算の削減まで決めましたが(批判を受けて撤回しましたが)、アメリカではiPS細胞を使って不死を実現する研究が始まったという。(リンクを保存してたのですが見当たりません。)おそらく不死を願う人はそう多くはないとはいえ、常識はずれの実現性が乏しいとも思える、未知への挑戦を可能にする環境こそがチャレンジ精神を育み、新しい領域を切り開く力の源になるのではないかと思います。

日本では、東京大学大学院工学系研究科の渡辺正峰准教授がデジタル技術を使って、人間の意識を機械にアップロードして引き継ぎ、いわば人間の意識の「不死」を目指す研究を進めているという。「意識のアップロード」はデジタル不死を実現するか? MIT Technology Review 020.09.30

少し不気味な研究だとはいえ、これはおそらく最近の新しい動きだろうと思います。大勢としてはおそらく今も、定説からはみ出すような異端は排除される傾向が強いのではないか。東大准教授の伊東乾氏が19年もの間、研究室も与えらないという差別を受けているのも、異端排除の個人版ではないのですか。

やや飛躍はありますが、学術会議が2017年にも軍事研究拒否を宣言したのも、「定説」を覆すことへの無意識の抵抗があったからではないのでしょうか。会員内には異論はなかったのか。異論はあったが無視したのか、異論はなく全員一致によるものなのか。宣言の影響の大きさからしても、その辺りの事情は明らかにすべきだと思います。

改革がただの破壊でしかないケースの多いことは「1」で指摘したとおりですが、旧弊を超えてなされる未知の世界への知的挑戦は、学術界においては関所を設けずに推奨されるべきですし、政府もそうした動きを背後で支えるべきだと思います。

ところで以前ご紹介しました長崎大学熱帯医学研究所の安田二郎教授 がリンク先写真の通り、お元気にお仕事を続けておられることが分かりましたのでお知らせいたします。関西ペイントとの共同研究によって、漆喰がコロナウイルスを不活化させる効果があることが証明されたという記事でお名前を目にしました。西日本新聞にも出ていましたが、長崎大学の広報 漆喰塗料の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する不活化を実証 <わずか接触5分で99.9%以上を不活化> にリンクを貼っております。

実は当ブログの暴風雨は水爆1万個の破壊力「3スパコンの電力消費は1日2400万円!」 でご紹介しました、理研のスーパーコンピュータ「京」の1日の電気料金は2400万円だとの情報源は安田教授のインタビュー記事でした。政府に都合の悪いことを口にすると何か嫌がらせがあるのではないかと過剰に忖度して、すぐにはお名前は出さなかったのですが、ジオグラフィック・日経の「研究室に行ってみた。長崎大学熱帯医学研究所 新興感染症学 安田二朗」の 第3回 エボラにもエイズにもインフルエンザにも効く薬  をご覧になった方はすぐにもお分かりになったと思います。

あらためてご紹介しますと、熱帯医学研究所では市販のパソコンをつないで手製の高性能なスパコン「DEGIMA2」を作って創薬研究をされているそうですが、「京」と同じ処理をすると3日かかるそうです。しかし電気代は3万円、「京」の800分の1だという。

「京」が世界最速を達成したというニュースの方が社会的なアピール度ははるかに高いですが、日本社会や日本の実のある学術研究に資するものかどうかは大いに疑問です。しかし政府は派手なニュースになりそうな研究には大金を投入する一方、地道な学術研究は軽視してきました。

そうした選択的資金配分は、日本の学術レベルの低下を招いてきたことは否定できません。定説的な科学的知見では正否も成否も判断しがたい未知の世界への扉を開く鍵は、現場の個々の研究者たちの自主的で自由な研究の中からしか発見できないはずです。

政府が招集した専門家委員会にはそうした環境を用意することは不可能でしょうし、国民には初めてその存在が知られたばかりで、その役目や存在意義がはっきりしない、閉ざされた現在の日本学術会議にもその力はないはずです。

この際、政府が招集する専門家委員会も含めて、日本学術会議のあり方を根本的に論議した方がいいのではないかと思います。野党も政権批判のためだけにこの問題を利用するのではなく、世界的に見ても低下しつつある、日本の学術研究のレベルアップを図るためにはどうすればいいのか、その論議へと発展させていくべきではないかと思います。

ところで、韓国のインフルエンザワクチン接種後の死者数が50人に。しかし、「昨年は接種後に1500人以上亡くなっていたので今年が異常なのではない」と保健当局は接種を中止せず(2020年10月26日 地球の記録)というニュースに驚いでいますが、韓国のイメージを悪くするからか、NHKラジオも西日本新聞でも報道していません。こんな重大なニュースも報道しないとは余りにも異常ですが、11月に入ってからは90数人に増えています。

死者の中には70歳以上の高齢者が多いそうですが、日本でも10月に入ると、高齢者は優先的にインフルエンザワクチン投与を受けていますが、死者が出たとのニュースは皆無です。わたしもすでに受けていますが異常なしです。日本のワクチンは100%国産だという。

韓国では輸入ワクチンでは死者は出てないそうですが、韓国内で製造したワクチン接種者から多数の死者が出ています。にもかかわらず接種は中止しないという。製薬会社に損害を与えないようにとの配慮からなのでしょう。恐ろしい配慮ですが、もしも韓国で海外からの輸入ワクチンで死者が出たならば必ず大騒ぎになって、海外製薬企業の責任を激しく追及して損害賠償を求めているはずですが、国内企業では沈黙どころか、文句一つ言わず、人身をワクチン犠牲に供しています。

この韓国のWHO事務局長候補で、アメリカ1国のみが韓国を支持しました。他は全てナイジェリアの候補を推薦。自国の利益最優先の韓国がWHOの事務局長に立候補すること自体許しがたいですが、それをたった1国アメリカのみが支持したということは、日本にとっては衝撃であり、許しがたいことですが、おそらく韓国は、大統領選挙で在米韓国人がトランプ大統領を支持する代わりに、アメリカがWHO事務局選で韓国を支持することを交換条件にしたのではないかと推測しています。

韓国人は世界各国に移民を送り込み、各国の政治にも影響を与えつつあります。移民welcomeであったドイツにも大量に韓国人移民が入っているようで、ドイツにもすでに慰安婦像が3体も設置されています。公共の場に設置された3体目は、日本の抗議を受けていったん撤去が決まりましたが、韓国からの逆抗議で撤去は中止。自国民が日々インフルエンザワクチンで殺されているのを平然と黙認している韓国人が設置する慰安婦像とはいったい何なんだ、といいたい。

なおGO TO トラベル、GO TO イートは中小零細つぶしだとの批判も出ていますが、GO TO イートは「食べログ」などのサイト最優遇策ではないのですか。これらサイトは店側から掲載料を取った上に、客が来店したら「送客料」まで取るという。客が来なければ掲載料は100%ムダになるわけですが、効果ゼロの結果に対してはサイト側は一切責任を負わず、客が来たら送客料を新たに取るとは余りにも悪ど過ぎます。単価の安い飲食店からぼったくろうという「食べログ」など、利用しようという気にもなりません。しかしこれらのサイトには、政府からは委託料のようなものも入っているのでは?

タイトルとURLをコピーしました