自民圧勝の背後事情

自民圧勝の背後事情

自民が異常なまでの圧勝。にわか作りの中道が壊滅状態に。余りの結果に言葉を失うほどですが、この背後事情を探っていくと、日本は法治国家とは名ばかり。国や自治体などの公的部門までもが平然と詐欺を行う詐欺容認社会になっているという、荒涼とした光景が浮かび上がってきました。(アイキャッチ画像、作画はGmini。画像編集はInkscape)

1.中道の惨敗

衆院選は、異常なほどの自民圧勝。選挙直前に立憲と公明党が合体して「中道改革連合」という新党を作るというニュースを耳にした瞬間、わたしは、これでは自民が勝つだろうなという暗い気分に襲われてしまいました。理屈を超えた感覚的な反応でしたが、ここまで自民が圧勝するとは想像もできませんでした。

しかし余りにも高市フィーバーが強烈すぎるので、野党に関してはどこであれ、悪い印象を与えるようなことは、選挙が終わるまでは発信しないと決めていましたが、その甲斐もなく高市自民の異様な圧勝。この衝撃的な結果を受けて、なぜこれほどまでの異様か結果になったのか、総括しみたいと思います。

まず新党「中道」についてです。

26年もの間対立していた立憲と公明党が、衆院選直前にトップや上層部が突然合体を決めたとしても、それぞれの政党の国会議員や地方議員や党員や支持者が全員、気持ちのレベルまで納得してこの合体新党を受け入れるかといえば、まず時間が余りにも短すぎて、不可能だろうと思います。人間の心理として、ある程度時間をかけないと納得は得られないはず。

何よりも一般有権者には、両者の合体新党の必然性はほとんど伝わっていません。日々の政治活動を通して各政党の特性や理念の実態などが有権者にも伝わってくるはずですが、その期間はゼロ。たった16日間の選挙運動だけで、それまで対立していた政党が合体して、新党を作った意義や必然性が有権者に伝わるはずはありません。

にもかかわらず、高市総理が突如、短期決戦での衆院選を断行したことから。立民も公明も否応もなくにわか作りの新所帯で選挙に突入。誰がどう見ても選挙目当てのご都合新党にしか見えません。

わたしは、この新党のニュースを耳にした時、正直なところ、何と愚かな選択をしたのかと思いました。時期が悪すぎます。新党を本気で作りたいと考えていたのであれば、選挙の後に、じっくり時間をかけて全党員の理解を得た上で進めるべきだったと思います。

もしも元の政党で戦っていたならば、公明党は多少は議席数を減らした可能はあったにせよ、両党合わせて3分の2以上が落選(167→49、公明は4議席増えたので立民のみが激減)するという異常な大敗はなかったはず。

わたしは特段、立民も公明も支援していませんでしたが、異常な高市フィーバを阻止するために、全野党に頑張ってほしいと願っておりました。しかし中道という野党の巨大な塊が壊滅状態に陥り、多少議席を伸ばした新党があったにせよ、超巨大化した与党に対抗しうる野党はなきに等しい。

野田、斎藤両代表は大敗の責任をとって代表を辞任しましたが、辞任するだけで片が付くほどの生易しい状況ではないですよ。中道が失った167―49=118は、自民が増やした議席数316-198=118と同じ。つまり、中道が失った議席が自民に移ったとも見なしうる結果です。

立民がリベラルから中道寄りになり、より自民に近づいてさして違いがなくなったという方針転換も多少は影響しているとはいえ、決定的な影響は、誰がどう見ても選挙目当てのご都合新党でしかないとの印象を有権者に与えたことにあると思います。

加えて公明党は、福岡県内では、裏金問題で先の衆院選では落選した武田良太氏を堂々と応援していました。おまけに武田氏は、配下の自治体首長の不正を暴こうと情報開示請求をしたネットメディアに圧力をかけて、メディアの報道妨害までしています。

そんな武田氏を支援する公明党の地区担当者によれば、これまでの付き合いもあり、今回も武田氏を応援するが、武田氏側も比例は公明党で応援してくれるという関係を維持しているとのことでした。

公明党本部がこの福岡支部の反「中道」活動を禁止したとのニュースは聞いていませんが、選挙後の西日本新聞の報道によれば、福岡県下の各選挙区では、公明党は支持母体の創価学会ともども中道候補者の応援に全力を注いだとのこと。中道候補の演説会にも、高市総理の向こうを張って1万人近い動員をかけて盛り上げたものの、公明党や創価学会員が去ると、後は誰も残らないというにわか新党のはかなさが露わになったという。元立民の中道候補には、既存の支持者からはほとんど見放されたも同然であったらしい。

という状況からするならば、福岡県下11ある選挙区の中で公明党が自民党候補を応援したのは武田氏の11区のみで、残る全選挙区では基本的には中道候補を応援したらしいです。にもかかわらず、無所属ながらご当地では有名な9区の緒方林太郎氏以外は全て自民が制覇。

福岡県下では、公明党とは余り肌の合わない麻生太郎氏に次いで有名な(=有力な)武田氏を公明党が堂々と応援したとのニュースは、福岡県下のみならず九州各地にも流れたはずです。

このニュースを一瞬でも見聞きした有権者は、誰もが公明党のいい加減さにあきれ果てただけではなく、そんな相手と選挙直前ににわか作りの新党を結成した立民への軽蔑、そして中道そのものにいかがわしさを覚えたはずです。

そんな中でも中道を支持してくれた有権者の票は、公明党の全員当選、立民のほぼ全滅という異常なまでの公平性を欠いた結果をもたらしました。この結果責任は、当時の野田党首をはじめとした立民の執行部や上層部にあることは言うまでもありません。

選挙後の現地報道によると、県議や市議などの地方議員は怒りをにじませながら、次に控える統一選挙では中道で立候補するかどうかは分からないと答えていましたね。とはいえ、国会議員としては立民系は21人。旧党に戻るのも難しい状況です。

悲惨な結果をもたらしたにわか作りの新党結成でしたが、以下の記事には、立民の議員には何の説明もなく「中道改革連合」結成が伝えられたとの落選議員ご本人の声が伝えられています。
落選の中道議員が不満ぶちまけ「まず政党名」「なぜ公明に妥協」…執行部に「説明責任果たして」
[2026年2月11日9時10分] 日刊スポーツ

信じられませんが、解党して新党結成という重大な方針転換を、全党的な論議を経ずにトップと執行部だげで決めたというのは事実のようです。しかも選挙直前にです。この拙速極まりない手法がもたらした亀裂は、そう簡単には埋まりそうもありませんね。参議院や地方議会では旧党のままという中途半端さ。新党結成がいかに拙速に進められたかを証明しています。

この拙速さがもたらした巨大野党の壊滅は、立民や公明党や中道だけの問題ではなく、日本政治の行方にも大きな影を落としています。超巨大与党による独裁的な体制に対して、いかにしてチェック機能を起動させるのか、その手立てはあるのかとの深刻な懸念を招いているからです。

与党の独裁化は何をもたらするか。それは、維新独裁下の大阪府市がその実例を示しています。独裁下ゆえ、維新独裁の実態はほとんど隠蔽されたまま、外部に伝わることはほとんどありません。伝わってくるのは維新トップの「活躍」ぶりばかり。

今回の選挙では、大阪府下でも自民議員がかなりの数復活したようですが、高市総理下では自民と維新の関係はさらに強まりそうなので、自民が増えても変化はほとんど期待はできないはず。

公明党は全員当選、選挙前より議席が4も増えていますので、労せずして果実をもぎ取った結果になり、にわか新党の恩恵をひとり享受しているわけですが、超巨大化した自民党を前に成すすべもなしというところだろうと思います。

2.既存メディアの超偏向

以上のように、野党の巨大な塊が有権者から見放されて壊滅状態に陥ったことが、自民の異常圧勝の要因の一つだと思われますが、それ以上に投票結果に大きな影響を与えたのが、新聞や放送局の既存メディアの異常な偏向姿勢です。

選挙戦が始まってから間もなく、中道の野田共同代表がかつて統一教会の支援を受けていたというニュースが飛び込んできました。自民党議員ならばさほど驚きませんが、野田氏は野党、立民の党首であり、ほやほや新党中道の共同代表。わたしはこのニュースにはかなりの衝撃を受けました。

野田氏は落選中に統一教会の支援を受けて復活当選。その後、国会議員としての地位が安定したからか、統一教会との関係を解消し、現在に至るも統一教会との関係は断っているとのこと。現在は関係ないというのは事実のようですが、証拠となる写真も残されているにもかかわらず、野田氏はかつて統一教会の支援を受けたことを全否定しています。

野田氏がかつて教団と関係のあったことを認めて謝罪すればまだしも、全否定したことにはわたしはかなりの衝撃を受けました。これでは、事実に反して教団との関係を全否定している高市総理と佐藤啓副官房長官の主従コンビと同じではないか。違いは、高市・佐藤コンビは現在も教団との関係が続いていることです。この違いは非常に大きいとはいえ、誠実さの欠けた姿勢は、自民議員と教団との関係を批判する野党のトップとしては容認しがたいのも事実です。

しかし少し冷静になって考えると、野田氏と教団の関係も高市・佐藤コンビの教団の関係を最初に報じたのは週刊誌や週刊誌系のネットメディアですが、今なお有権者に大きな影響を持っている新聞や放送局は、野田氏と教団との関係を報じても高市総理と教団の関係は報じていません。

こうした状況を反映して、SNSでは、野党は根拠あやふやな週刊誌報道だけで、高市総理批判をしているとの野党批判が拡散していたらしい。わたしはSNSはせわしなくて疲れるのでトレンドを追っかけることはほとんどしたことはなく、SNSのトレンドを解説する記事でその動きを知る程度でした。

しかし今回の選挙もSNSの影響はかなり大きかったのは事実であったにせよ、今なお有権者の圧倒的多数が半ば無意識のうちに抵抗なく受容するのは、新聞やテレビなどの既存メディアの報道だろうと思います。

その既存メディアが、現在は完全に切れているという野田氏の過去の教団との疑惑を報じる一方、現在進行形である高市総理や側近の教団との疑惑については全く報じないというのは、報道機関が政府の広報機関と化したとしか言いようのない、異常すぎる超偏向報道です。

わたしはこの露骨な偏向に怒りを覚えて、高市自民と維新の「冷酷」では、高市総理だけを取り上げて批判しております。上記のわたしのブログをお読みいただくとお分かりのように、既存メディアは高市総理と教団との関係のみならず、さらに重大な違法疑惑についても全く報道していません。

その疑惑とは、高市自民と維新の「冷酷」の[2(2)高市総理に巨額の違法疑惑の寄付]でご紹介している巨額献金疑惑です。

一つは高市総理がドトールコーヒーから受けた1000万円の寄付が、政治資金規正法の上限規制違反に当たるとのことですが既存メディアは全く報道していません。

しかし問題は、宗教法人の資格そのものが疑われる謎の宗教法人「神奈我良」から3000万円(+1000万円)もの寄付を得ている上に、政治資金規正法にも違反している疑い濃厚だとのこと。おまけに高市総理は、この違法宗教委団体の主宰者個人からも1000万円(上記+1000万円)の寄付をもらっています。

政治資金規正法では、企業団体献金には資本金やそれに類する規模によって上限規制が定められているとのことですが、宗教法人にも上限規制があるそうです。しかし神奈我良は、その基準を判断する情報そのものが公開されていないという。そこで「2(2)高市総理に巨額の違法疑惑の寄付」の著者河野嘉誠氏は、宗教法人を管轄している奈良県庁に情報公開請求をしたところ、上記記事にその写真が掲載されていますが、全面真っ黒な資料が開示されたという。

これは奈良県庁による露骨すぎる情報隠しです。ここまでくると、著者の河野嘉誠氏一人だけでは、裁判に訴える以外には事実を解明することは困難です。裁判所がこの露骨な情報隠しの違法性を認定してくれればまだしも、裁判の公正さも必ずしも保証されているわけではありません。それに裁判は時間がかかります。

ここまで異常な情報隠しに対しては、本来ならば、既存メディアもともにこの巨大疑惑の解明に乗り出すべきであるにもかかわらず、完全に沈黙を貫いています。その結果、高市総理は、政治資金規正法違反のドトールコーヒーからの違法献金も、宗教法人法違反と政治資金規正違法違反という二重の違法団体からも巨大献金を受けているという疑惑も、有権者に広く伝わらないまま、選挙戦は終わってしまいました。

既存メディアが報じないことから、週刊誌などのあやふやな情報だけで高市総理を批判しているという野党批判が、順法を求める公正な批判者をも押しつぶしてしまいました。

<ちなみに、神奈我良概要には、「本法人は、新道の本義に基づき、身じょう(漢字はサンズイに「條」)大祓・・・」と続きますが、「新道」は「神道」の間違いでは?素朴な疑問。>

神奈我良の概要画像
神奈我良のサイトに掲載されている概要

こうした野党、特に衝撃的な惨敗を喫した中道の中からはショックの大きさからか、スキャンダル批判ではだめだ、政策本位で戦うべきだとの反省の弁というか自己規制論が強まる動きが出てきています。この論理は一面の真理ではありますが、スキャンダルが根拠なき噂にすぎないものではなく、明確な根拠がある場合は単なるスキャンダルではなく、政治家による違法行為となるわけですので、その違法行為は国会などでとことん追求することこそ、法治国家の政治の基本中の基本ではありませんか。

ただこうした法治国家の基本セオリーが実行されるためには、国民の絶えざる監視と公正な報道を基本とするマスメディアの存在は欠かせませんが、今回の衆院選に限ってみても、マスメディアの公正さの欠如が、異常なまでの与党の圧勝を招いた要因の一つであることは明らかです。

マスメディアの中には、高市総理の政治姿勢が右寄りだとの批判はしても、弁明の余地のない違法献金という法律違反行為や統一教会との関係については報じていません。右翼的な政治姿勢批判は一見まっとうな批判のように見えても、高市総理にとってはむしろ保守的有権者を引き付けるもっとも強力な評価ポイントにすらなりますので、むしろ右翼批判が高市人気を押し上げる効果を果たしたはずです。

自民党支持者の中にも、ここまで与党が圧勝したことにはたじろぐところもあるのではないかと思いますので、次回選挙では揺り戻しがあるかとは思いますが、これから最長で4年は続きそうな自民の独裁的体制には、少なからぬ緊張が強いられそうです。

3.万博EVバスの墓場と公的詐欺

万博EVバスにつても、高市自民と維新の「冷酷」の「1(5)大阪万博EVバス190台全車が欠陥車で動かず」でも取り上げていますが、その後、以下の新たなレポートも発見しました。

大阪に「EVバスの墓場」なぜ出来た? 「国産」は嘘だった… EVMJバス、不具合連発で国交省も激怒! 自治体もこぞって導入した謎
2026.02.05 加藤久美子 くるまのニュース

前号でご紹介した以下をはじめとした同じ加藤久美子氏による36Krの記事は、中国製EVバスを国産と偽った大阪府市や国の捏造を暴くとともに、EVバスを納品した中国企業の無責任極まりない対応を告発したものでした。
「日本製」の嘘とBYD排除の謎⋯大阪万博EVバス150台が1社独占受注の闇、補助金不正の疑惑を追う【人気記事再掲】
2025年12月30日 36Kr

同じ加藤氏の記事ながら「くるまのニュース」に寄稿した記事では、巨額の補助金に群がった日本の利権屋の実態をも暴き出しています。

EVバスは全く動かない不良品であったにもかかわらず4000万円前後もしたそうですが、バスの価格が上がれば補助金も上がる仕組みだったらしく、高ければ高いほど巨額の補助金が購入業者に渡ったという。

万博に限ってみても、国がEVバス購入に支払った補助金は以下のとおり巨額です。
4000万円×190台=76億円 ~ 3000万円×190=57億円

この補助金は全て税金ですが、買ってすぐに動かなくなった不良バスの山を築いただけになっています。バスを購入した業者にとっては、税金投入で最新鋭のEVバスが1台600万円前後で買うことができましたので、バスが走ればで超お買い得であったわけですが、全てがスクラップ行き。

以下のバスの軍団画像は、以下の記事からの転載です。
万博閉幕後に転用予定だったEVバス150台、安全性に疑義「塩漬け」に…路線運行めど立たず
2026/01/21 13:04 読売新聞

なぜか、高市総理が解散を発表する1月20日過ぎに、野ざらしになっている万博のEVバス関連の報道が既存メディアでも報道され始めましたが、国や大阪府市はまったく関知しない、バス会社の判断ミスのような報道の仕方です。上記の読売の記事もその線での報道ですが、読売のヘリから撮ったという以下の写真は他に例のない迫力です。使わせていただきました。

野ざらし状態の動かないEVバス。
野ざらし状態の動かないEVバス。まさにEVバスの墓場。出典:読売新聞。

買った業者は大阪メトロですので、維新の吉村知事や国に損害賠償を請求することはないはず。各バス会社は、動かない新品のEVバスを野ざらしにしたまま、古いディーゼルエンジンバスを使っているので、通常業務には支障は出てないらしい。

ということで、新品EVの巨大な墓場を築いただけの、万博絡みの無能無策のEVバス導入策についても、大阪府市や国の責任は問われぬまま闇に葬られそうな気配です。しかしこの事件はどこからどう見ても、国や大阪府市や万博協という公による詐欺事件そのものです。

この事では巨額の税金が巻き上げられていますので、詐欺被害者は日本国民です。に加えて、EVバス代金を一部支払ったバス会社も詐欺被害者ですが、バス会社は、加害者である公的部門の配下にあるので、自ら被害を訴えることはありえません。最大の被害者は日本国民ですが、全国民が原告になって国や大阪府市を訴えることは物理的に不可能です。

唯一可能なのは、国民の代表である国会議員が、国民を代表して国や大阪府市の詐欺行為を追及することですが、今の自民党にはそんな正義を実行する能力はありません。壊滅状態の野党にそれを託せるかといえば、なかなか難しそうです。

かくて、国も大阪府市も詐欺のやり放題。
しかし、もっとも弱い人々を見殺しにするような万博工費未払いだけは、国と大阪府市の責任において即刻解決すべきです。国も大阪府市も詐欺はやり放題の一方、詐欺被害者は見殺し。自らは被害者救済には動きませんので、解散で廃案になった「万博未払い対策法案」を再度国会に提出していただきたい。
<クローズアップ>万博未払い対策法案 衆院提出
Date:2025年12月24日 未来への協働

4.詐欺が蔓延する日本

個人が騙して金を巻き上げれば詐欺罪に問われますが、国や自治体や企業などが関われば、詐欺とはみなされない。万博工事費の未払いも全く同じです。公的部門の不正が不正として裁かれないことを容認するならば、間違いなく、民間部門や社会に不正を不正と思わぬ腐敗した空気が広く蔓延します。

アメリカ企業のプルデンシャル生命の前代未聞の詐欺事件は、まさにそうした日本の現在地を映す鏡のような事件です。

プルデンシャル生命保険が「44億円不祥事」で方針転換し第三者委員会を設置/不適切募集の是正も課題に/被害額はさらに膨らむ可能性
中村 正毅 : 東洋経済 記者 2026/02/11 6:00

これらの不正発覚を受けて、社長辞任や90日間営業自粛が発表されましたが、これで同社は営業を続けるというのでしょうか。同社の不正は明らかに詐欺そのものではありませんか。本来ならば警察が動くべき事案ですが、なぜ詐欺事件として警察の捜査を受けないのでしょうか。

個人ならば詐欺罪に問われるが、企業が働いた詐欺事件は詐欺罪として刑事事件の対象にはならないという、不可解極まりない犯罪隠しが堂々と行われています。長年にわたって百十数名もの社員が顧客を騙して44億円以上(一般的には31億円との報道がなされているが、多種多様な詐欺行為による被害は44億かそれ以上というのが上記東洋経済の見立て)ものカネを巻き上げたのですよ。社員個人の犯罪ではなく、会社ぐるみの詐欺事件であるのは明らか。警察庁はなぜ、同社を捜査しないのか、説明していただきたい。

企業の詐欺は詐欺にはならないという異様な論理がまかり通るならば、日本社会の腐敗は進む一方。

プルデンシャル生命保険は、90日間の営業自粛で営業を再開するとは無恥も無知。底なしの恥知らずです。多少なりとも常識的な判断力が残っているのであれば、もう恥ずかしくて営業は続けることができない。閉鎖するしかないとの判断に至るはず。それを90日後には営業再開!!!。あきれ果てて言葉もない。同社の経営陣は、自らの詐欺行為を本心ではさほど悪いことだとは思っていないことがありあり。

子会社のジブラルタル生命でも、顧客を騙して金を巻き上げるという似たような詐欺が発覚していることからも、売り上げを上げるためなら何をしてもいいのだという、同社の詐欺容認の精神は深く広く根を張っていることが分かります。
ジブラルタ生命でも顧客から金銭を不正受領 プルデンシャル生命と同じグループ
2026年1月16日21:06 テレ朝NES

しかしプルデンシャル生命がいかに詐欺容認が社風の基本だとはいえ、本社アメリカでは、ここまでの詐欺行為が広く日常的に行われているはずはありmせん。アメリカ人は日本人ほど簡単に騙されない上、仮に騙された場合、日本人のように黙ってはいないはず。すぐさま警察や裁判に訴えて、被害を公にしてとことん加害者のプルデンシャル生命と戦うはず。

日本人被害者はせいぜい加害者であるプルデンシャルに訴えるぐらいで、警察や裁判に訴える人はきわめて少ない。ここは、まさに特殊詐欺被害と同じです。特殊詐欺は日本でのみ成立している組織的犯罪です。プルデンシャル生命による顧客を対象にした詐欺も、日本でのみ実行されている企業犯罪です。

日本人の気質もあるとはいえ、日本人を食い物にする犯罪は絶対に許さないという強い決意が、警察関係者のみならず日本政府にもあるのか、その覚悟が問われています。

韓国でも、中国人による特殊詐欺の手下に使われる被害者が続出しているそうですが、李大統領は中国人犯罪組織や東南アジアの犯罪者に「韓国人に手を出せば身を滅ぼす」ことを身をもって思い知らせてやると宣言して、対策の先頭に立っているという。

中央日報 2026/1/30
「韓国人に手を出せば身を滅ぼす、言葉だけだと思ったら大間違いだ」李大統領、超国家スキャムに重ねて警告

上記記事にによると、韓国では、「超国家犯罪特別対応TFは、李大統領の指示で構成された汎政府コントロールタワーで、国家情報院や検察・警察など10の機関が協力している。」という。非常に心強い限り。

日本でも、中国人の詐欺組織の手下にさせられた被害者も多数存在しますが、それ以上に、世界中で他に例がないほどの詐欺被害者が多数存在しています。警察が頑張っているとはいえ、日本政府はこれほどの覚悟を示したことはありません。警察も逮捕するのは、手先にさせられて詐欺を行った日本人ばかり。犯罪組織を牛耳っている中国人や現地のカンボジア人などを逮捕したというニュースは聞いたことはありません。ましてや犯罪者集団を震え上がらせるほどの、上層部への徹底捜査なども聞いたこともありません。

安倍政権下で、北朝鮮が日本のコインチェックから500億円もの巨額の仮想通貨が盗まれるという事件が発生しました。この時は、国連までもが北朝鮮の犯罪を批判しましたが、当の日本では、北朝鮮を非難しないだけではなく警察も全く捜査に動かず、北朝鮮の巨額な盗みを丸々容認しています。これは、当時の安倍政権の盗み容認方針の表れだと思います。

その理由は、①北朝鮮による拉致被害解決のために、北朝鮮を怒らせないようにとの配慮によるもの。②北朝鮮は統一教会の創設者故文鮮明氏の出身者で、北朝鮮を支援してきたので、その文鮮明氏への配慮で盗みを黙認した。

いずれの理由にせよ、日本人を犠牲にすることは絶対に許さないという、日本政府としての最重要な使命を放棄した対応だといわざるをえません。日本では、犯罪を罰する法律はあっても、犯罪実行者によっては法律は適用されずに犯罪者はその罪は問われないというのが、ごく日常化しています。

なお、廃案となった万博未払い工費救済法案と議連による再審法の国会再上程を強く望みます。

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