日大アメフト部問題の核心は?

日大アメフト部問題の核心は?

2023-12-06

日大アメフトの薬物事件をめぐる動きは、不正を不正と思わぬ日本の現在を象徴するような事件だと思います。日大特有の闇であると同寺に、日本の闇の一部をも映し出したものではないかと思います。

1.順法精神が欠落した日大首脳陣

韓国に貢ぐ岸田総理の続編として、LINE、ヤフー、ネイバーの関係についても発信したいのですが、日大アメフト問題をめぐる論議が、少し核心をはずれたところで活発化しているように感じますので、今回はこちらをテーマにしたいと想います。

日大をめぐる問題の根本にあるのは、日大首脳陣には順法精神が完全に欠落しており、違法を違法と思わない反社会的な価値観が、今なお幅を利かしていることではないかと思います。田中英寿前理事長退任後もなお、日大首脳部はこの反社的価値観に呪縛されていることが、一連の騒動であらためて明らかになりました。

日大首脳部が今なお反社的価値観に呪縛されていることは、以下の第三者委員会の報告書(要約ですが)を読めば一目瞭然です。報告書では、アメフト部監督及び沢田副学長をはじめ日大首脳陣は、部員による薬物使用を認識しながら放置黙認していた事実が明らかにされています。

歴史ある大学でなぜ、ここまで腐りきった連中が大学運営の実権を握り続けることができたのか、不可解を通り越してぞっとする思いに襲われています。

寮の305号室は「大麻部屋」 日大アメフト部薬物問題、第三者委会見「信用を失墜させた」
[ 2023年11月1日 スポニチ

さらに驚愕的事実が追い打ちをかけます。麻薬取締法違反で逮捕された部員の北畠成文被告の初公判が1日、東京地裁で行われましたが、北畠被告は、麻薬使用が発覚したものの、沢田副学長がもみ消してくれると思ったとの趣旨の発言をしたとのことで、日本中に衝撃を与えています。

日大側は、北畠被告の勝手な思い込みだと否定していますが、若い学生が、法廷で何の根拠もなく、こんな重大な発言をするはずはありません。もし仮に被告の思い込みだとしても、部員にそんな思い込みをさせる背景があったことは明らかです。

不正や違法行為に対して厳しく指導するという関係が日常的に築かれていたならば、こんな驚愕発言が北畠被告の口から出てくるはずはありません。

麻薬吸引は、警察までもが動き出してついに公然化せざるをえなくなったものの、それまでは、アメフト指導部も沢田副学長をはじめとした日大首脳部も、麻薬使用の事実を把握しながら警察にも届けず隠蔽していたことが、第三者委員会の報告に記されています。

事件をめぐる経緯を、報告書をもとにまとめてみました。

・昨年10月には保護者からアメフト指導部に対して部員による大麻使用の通報あり。指導部は、部員にヒヤリングを実施。ヒヤリングの結果、部員による大麻吸引の事実を把握したが、疑惑対象の当人が否定したので、部員による大麻吸引の事実はなかったことにした。

・11月、部員1人が大麻使用を申告。この申告で大麻部屋の存在を把握するとともに4年の部員3人が大麻を吸引していた事実も把握したが、指導部は厳重注意だけで、沢田副学長にも知らせなかったという。

・12月、警視庁からアメフト部員による麻薬使用疑惑の通報を受け、沢田副学長もこの事実を把握するが、実態把握はせず。

・6月、警視庁からアメフト部寮内で麻薬吸引通報あり。しかし日大首脳部は実態把握せず。

・7月6日、またもや警視庁から麻薬吸引通報。

<*注釈* 警視庁からの通報は、回を追うごとに内容がより具体的になり、日大としてはこれ以上うやむやにはできなくなったのか、沢田副学長が自ら寮を調べ麻薬を発見したものの、警察には通報せずに手許に留め置く。>

・7月18日、林理事長に保護者を名乗る人物から手紙が届き、調査を要請。途中経過を警察に報告

・7月20日、警察が寮で発見の不審物押収

・7月28日、警察鑑定で覚醒剤と大麻確認

・8月3日、警察自らが寮を家宅捜索。

・8月5日、覚醒剤取締法違反(所持)と大麻取締法違反(所持)の疑いで3年生部員を逮捕。

・8月22日、警察による学生寮2度目の捜索。

・8月25日、男子部員1人が起訴される。

・10月16日、新たに男子部員1人が麻薬特例法違反(規制薬物としての譲り受け)容疑で逮捕。

・11月1日、部員1人逮捕

麻薬吸引情報は保護者からの通報ですが、アメフト指導部相手では、告発しても事実上放置される状態がつづいたことから、警視庁に通報され、警視庁から大学に通報されるという流れになりました。ここでやっと問題解決へと動くのかと思いきや、そうはなりませんでした。

日大首脳部(沢田副学長)は、大学側で調査するので、警察による学内立ち入り、捜索は控えてほしいとの意向を伝えましたが、日大首脳部は何時まで経っても実態を把握しようとはせず、事実上隠蔽状態が続いていたことは、上記の経緯を見れば一目瞭然です。

学生とはいえ成人が犯罪を犯した以上、警察の捜索を受けるのは当然ですが、沢田副学長は警察の捜索を拒んでいたわけです。この事実一つとってみても、沢田副学長は犯罪隠蔽を先導したことは否定しようもない事実です。結果、薬物中毒に陥っている学生を救う機会をも潰しています。

第三者委員会はよくもこれだけ調べたものだと感心しますが、以上のような経緯を振り返ると、日大アメフト指導部はもとより、沢田副学長と日大首脳陣には、順法精神が完全に欠落していたことは明々白々です。とても大学とは思えないような惨状です。不正を不正とも思わない倫理の崩壊が日大首脳部を覆っています。

おそらく、首脳陣の中にも不正は許さないという思いを多少なりともお持ちの方もいたかもしれませんが、そうした思いをストレートに口にすることはできないような雰囲気が、首脳部を支配していたとみられます。結果として、首脳部全体が倫理のかけらもないような腐り果てた惨状を呈するようになったのだろうと思います。

2.運動部を利用した田中前理事長の学内支配網

この異様な日大のガバナンス体制は、沢田副学長がスポーツ担当で、スポーツ関連は沢田副学長が全権を握っているという特異な組織体制と密接に関連しているはずです。この事件発覚当時、林真理子理事長が、スポーツ関係は沢田副学長の担当で、沢田氏に全面的に委任しているというような趣旨の発言をしていました。

スポーツ担当の副学長とは、おそらく他には例のない特殊な役職だと思います。総合大学に、なぜわざわざスポーツ担当の副学長を置くのか、不可解には思ったもののの、当時わたしは余り深くは考えませんでした。

しかし、この不可解な日大の組織体制とは、実は、田中英寿前理事長が自身の独裁体制を維持するために構築したもので、他には二つとはない、監視網をかねた特異な組織体制であったことが、以下の記事に非常に分かりやすく書かれています。

日大「田中・内田体制」産みの親である元総長を直撃 2018.06.15 NEWSポストセブン

上記の記事には、田中前理事長が、34部もある日大の体育会・運動部をフル活用して、超短期の間に理事長の座を仕留め、以降13年もの長きにわたって独裁体制を維持してきた、その力の源泉が明らかにされています。権力掌握後も運動部をフル活用して学内支配体制を構築した、田中氏のその陰謀力めいた能力には心底驚かされますが、その力の源泉はスポーツ、運動部にあり。

この事実を把握した上で、林理事長が事件発覚後間もない頃に、スポーツ担当の副学長である沢田氏に、アメフト問題について全権委任しているという、その領分には自分は入ることができないという風な趣旨の発言をしていたその背後事情をやっと理解することができました。

林氏もおそらく当時はそこまで理解していなかったかもしれませんが、日大においては、スポーツ関係は特別の領域とするような認識が定着していたのではないかと思います。田中氏は辞めた後もなお、スポーツを基盤とした学内の支配網を使って影響力を行使していたのかどうかは分かりませんが、支配網の一端を担うことで特別の待遇を得ていたであろう各運動部の指導部が、見えざる支配の目ともいうべき、そのネットワークを維持してきたとしても不思議はありません。

日大をめぐる事件でもっとも不可解なのは、日大首脳陣はなぜこれほどまでに不正に鈍感なのかということです。麻薬吸引という犯罪を認識していながら、なぜこれほどまでもたついているのか。田中前理事長が張り巡らした裏支配構造は、今なお残存物として日大を支配しているのではないか。

この裏支配構造を強化する学部、危機管理学部が田中前理事長時代に新設されています。その専門分野からも分かりますが、教授陣には警察、公安調査庁、自衛隊などの官僚出身者がズラリ。沢田副学長は法学部の教授に加え、危機管理学部でも教えているとのことですが、仮に不祥事が発生しても、もみ消し可能な強力な陣容です。

ただ今回は保護者からの通報ですので、学内で隠蔽しても意味はないどころか、逆に大学が学生の違法を隠蔽したと批判されるのがオチですので、強力な天下り教授陣ももみ消しには動かなかったものと思われます。あるいは、その職務、職責から自ら不正隠蔽に加担することは拒否したのかもしれません。

そしてついに警察の手によって、学生の麻薬使用が公然化することになり、学生4人が逮捕、起訴されましたが、学生にとっても逮捕されたことで、薬物中毒から抜け出せるきっかけを掴むことができたわけです。

麻薬吸引を申告しても、口頭注意だけで黙認されるという状況が続くならば、かれらは麻薬を使用しつづける結果になっていたことはほぼ間違いないはずです。教育者としてこれほど無責任な対応があるでしょうか。不正を不正とも思わない価値観を学生たちに植え付けるだけではなく、薬物によって彼らの心身を蝕むに任せていたわけです。

この異様な教育体制は、田中前理事長が運動部を使って張り巡らした裏支配構造が、今もなお完全には除去、消滅させることができていないからではないか。田中氏が今なおひそかに、日大首脳部に対して影響力を行使しているか否かに関係なく、裏支配構造が往事よりは力を弱めながらもなお機能し続けているのではないかということです。

3.不正を温存する日大首脳部

大学にはあるまじきこれほどの惨状は、昨日、今日始まったのではないことは明白です。

5年前の2018年に発生したアメフト不正タックル問題(日本大学フェニックス反則タックル問題)では、日大選手がスポーツではありえないような暴力をふるい、相手方選手を負傷させるという事件を起こしました。第三者委員会の報告書も指摘しているように、この事件を通して、アメフト部と日大は不正行為に対する認識の甘さを反省したはずでしたが、アメフトに象徴される日大首脳陣の不正への感度の鈍さ、不正容認姿勢は全く変わっていません。

社会的に大問題になった不正タックル問題発生時、日大は田中英寿理事長の配下にありましたが、田中氏は一度たりとも公の場に姿すら見せていません。学内の全人事権を掌握していた田中氏は、学内では言葉を発せずとも、大学を意のままに動かしてきた一方、社会的責任を果たすべき言葉はもっていなかったということ。そんな人物が13年もの長きにわたって、まさに独裁者として日大に君臨していたわけです。

田中氏は2008年に理事長就任後は総長を廃止し、理事長(田中氏)が日大を独裁的に支配する体制を整えました。まるで中国の習近平氏そっくりですが、不正タックル時のアメフト部監督の内田正人氏は、田中氏を支えるナンバー2として日大の人事を采配する実務のトップを務めていたという。

田中日大は大学には必須の知性を追放し、肉弾戦で権力掌握に成功したわけですが、一国の支配でもまず粛正されるのは知識層ですね。結果、国は衰退するものの、独裁権力はつづくという基本構図が、日本国のマンモス大学にも出現したのでした。

田中氏は学外においても、暴力団やその他の反社勢力との関係も繰り返し指摘されてきましたが、にもかかわらず、日大の理事長を続け、アメフトタックル問題で厳しい批判を浴びながらも姿をくらましたままやり過ごし、権力基盤は全く揺らぐことはありませんでした。それどころか、JOC(日本オリンピック組織委員会)の副会長を定年まで務めています。

田中氏はJOC副会長職を2018年に辞めていますが、以下の産経新聞の報道にあるように、JOの70歳定年精度に従って退任しただけ。
JOCは「日大問題」で汗をかけ
2018/7/3 産経新聞

当時田中氏は、暴力団との関係をめぐる疑惑報道で騒がれていました。ネットには、その責任をとってJOCを辞任したとの報道が多数ありますが、定年退職で辞めただけで、ご本人もJOCも、田中氏の暴力団との関係をめぐる報道など全く無視しているらしい。

ただ田中氏は、脱税疑惑が明らかになったことを受けて日本相撲連盟副会長を辞任しています。
日大前理事長の田中被告らが副会長辞任 アマ統括の日本相撲連盟 2022/03/13 サンスポ

田中氏は横領疑惑や脱税では辞任しましたが、学生が不正を働いたり、反社勢力との関係で騒がれたぐらいでは、その地位はびくとも揺らがなかったということです。不正を不正とは思わない風潮を日大首脳陣のみならず、日本のスポーツ界、特に格闘技周辺にまで広く浸透させたのではないかとさえ思います。

日大アメフト問題は、不正を不正と思わない日大首脳陣を覆っている反社会的な価値観を完全に払拭することなしには真の解決には至らないはずです。

廃部の是非が目下の論議の的になっているようですが、保護者から再三再四麻薬使用の通報があったにもかかわらず、大学はなぜ警察と連携して事実の解明に動かなかったのか。つまりはなぜ違法薬物疑惑を隠蔽したのか。この重大な事実については、全く放置されたままです。この事実を徹底的に追求することで初めて、日大を覆っている不正を不正とも思わない反社的価値観をはぎ取ることができるはずです。

アメフト部の中村監督は、一度も公の場に出ていないとのことですが、不正タックル問題時の田中前理事長とそっくりですね。偶然の一致なのかどうか。林理事長は、中村監督の指導者にあるまじき態度に対しても非常に曖昧な受け答えをしています。理事長として、中村監督の対応には問題はなかったと考えているのかと勘ぐりたくなるほどです。

林理事長は沢田副学長に辞職を勧めたそうですので、今回の事件も全て沢田副学長に責任があり、沢田氏が辞めれば事態は改善すると考えているのでしょうか。もしそうであるならば、そう判断した事情を学内外に向けて説明すべきではないかと思います。しかし今に至るもそうした話は聞きません。

ひょっとして林氏は、自分の考えをストレートには発することのできない立場に置かれているのではないか。学内への配慮ではなく、外部への配慮として。と考えざるをえないような不透明さを感じます。

4.林理事長と森喜朗氏?

とここから先は未だどなたも言及されていませんが、この事件には森喜朗元総理が関与しているのではないかということです。森氏は、世界中に恥をさらしまくっている東京五輪汚職の総元締めです。スポンサー企業から多額の賄賂をもらい、五輪史上例のないほどの大規模五輪汚職の実行犯は元電通幹部の、東京五輪組織委員会理事であった高橋治之氏ですが、高橋氏を抜擢し、この大規模五輪汚職体制をバックアップし続けてきたのは組織委員会会長の森喜朗氏です。

森喜朗氏「スポンサー決定、私に一任」地検に供述…高橋被告の「よからぬ噂」聞いた
2022/12/23 読売新聞 

森氏の手にわたったスポンサー企業からの賄賂は、高橋氏が手にした2億近い額に比べると少額だとはいえ、森氏には、五輪絡みの別ルートからの巨額資金の流入があったらしい。下記記事は、二つの財団に流入した五輪資金が、トップを務める森氏に流れ込む疑惑を報じたものです。

森人脈の“怪しすぎる財団” 辞任でも消えない利権のニオイ

高橋氏の場合は、民間企業から巻き上げた資金を懐に入れ、森氏の場合は、国や都が投入した税金を財団を使って我が田に引き込んだものです。どちらも、国や都の巨額の税金を投じて開催された世界的な国家事業です。しかし政治家の犯罪がおおっぴらに容認される日本の現状からするならば、この二人の犯罪者が法的に公正に裁かれるかどうか、非常に危うい状況です。

特に森氏は、スポーツに関するあらゆるイベント、プロジェクトなどほとんど全領域にその影響力を行使していると言っても過言ではありません。国連までもが問題視した、あの神宮外苑伐採で大問題でになっている再開発事業にも森氏は関わっているという。球場とラグビーとが建て替えられるとのことで、森氏の登場となったのでしょう。ただし、森氏の関与は秘匿されており、共産党議員が情報公開請求で明らかにしたという。

黒幕に森喜朗氏の名前… 神宮外苑伐採問題で都関係者「小池さんはスケープゴートにされている」
2023年4月12日 東スポWEB

さらに森氏は、現役時代は、エルボー連発で相手力士を血まみれにし続けた白鳳を、堂々と応援していたことでもよく知られています。森氏の勧めで参議院選挙に出馬し当選した馳浩氏(現在は石川県知事)は、文科大臣という立場でありながら、不正連発の白鳳を、文教族のドン・森師匠ともども応援していました。

日本相撲協会が、余りにも異常な暴力技を連発している白鳳に対し、厳しく処置することもせず、容認し続け、ついに親方に就任するに至ったのも、背後に森氏という大物政治家が守護神として付いたからです。白鳳の、不正相撲に対する日本相撲協会の完全なる沈黙は、それ以外に理由は考えられません。

日本は、子ども教育政策を司る役所の大臣が、堂々と不正な暴力を容認するという異様な国柄となっています。

日大の田中前理事長も白鳳の支援者で、白鳳も田中氏に私淑していたようですが、日本のスポーツ界の一部には、勝つためには手段を選ばずという風潮が深く浸透していました。相撲では、白鳳引退後は不正な暴力相撲は収まっていますが、親方としてどう振る舞うのか、注視する必要があるはずです。

田中氏が定年まで日本オリンピック委員会(JOC)の副会長であったことは、すでにご紹介済みですが、JOCでも東京五輪組織員会においても、不正を不正と思わない倫理崩壊が深く浸透していたことは、数々の事実が証明しています。

林理事長は、森喜朗氏と雑誌で対談したこともあり、森氏の夫人とも親しいとの記事もネットに出ていましたが、森氏ご本人と交流があったのかどうかは分かりません。しかし森氏が関与したスポーツ関係のあらゆる所で不正が横行しており、しかも公正な裁きも受けず、事実上野放し状態です。

スポーツを利用して支配体制を築いた田中日大も根は同じです。森氏が全く無関心でいるとは思われません。田中前理事長肝いりで開校した危機管理学部の開校祝賀会には森氏も招待され出席しています。

森氏は議員を辞めて10年以上も経つというのに、安倍派の事実上のオーナーであり、岸田総理の顧問役まで務めています。大騒動になっている日大にも手出し口出ししても不思議ではありません。森氏の根本原理は不正を不正とも思わないという反スポーツ精神です。日大アメフトの惨状にピッタリフィットします。

背後に森氏がいるのであれば、惨状がいつまでも解決しないのはある意味当然だと思い、飛躍しすぎかもと思いつつ、森氏に背後霊として登場していただきました。

仮に森氏は日大問題には関与していないとしても、森氏が関与するスポーツ界の底なしの腐敗と、日大のアメフト問題に象徴される日大首脳陣の不正容認に見られる倫理崩壊とは同根のものだと断定しておきます。となれば、林理事長の曖昧模糊とした態度は、外部からの影響やそんたくではなく、ご自身の内から漏れ出たものだたということになりますね。

利権とは無縁の作家という立場から、大胆に改革されるのだろうと期待していましたので、何かすっきりしない状況が続くことには不可解さを感じざるをえません。

もちろん林理事長だけではこの難事業を進めることは不可能だとは思いますが、麻薬使用の事実を明確に把握していながら事実上放置黙認していた、現場の最高責任者である中村監督の責任を問わずに再生できるはずないのは明白です。しかし林理事長には、中村監督の責任を問う考えのないのは明らかです。

なぜなのか。大きな疑問ですが、中村監督は姿をくらませたまま、アメフト部員の中にまだいるはずの麻薬吸引者探しに躍起になっているらしい。今頃、何をやってるの?という感じですね。前途は暗い。

日大アメフト部員に不穏ムード 雲隠れの中村監督が〝犯人捜し〟「最後まで追及します」
東スポ 2023年12月5日

ではどうすればいいのか、妙案はすぐには浮かびませんが、日大首脳陣が違法薬物疑惑を意図的に隠蔽してきたという事実を、明確に認定することがまず第一歩になると思います。

不正、不法の温存、容認は、自民党を筆頭にした日本の政治の現在を象徴するキーワードです。政治資金パーティのキックバックで秘密裏に懐を肥やすとは、あきれ果てますね。政治資金パーティで集金する政党には政党助成金は交付しないという法律を作るべきですよ。何のための政党助成金なのか。

田中氏のような人物が13年も日大に君臨し続けることができたのは、日本の政治も同じようなレベルにまで落ちていたということですので、その残滓を吹き飛ばして、日大の復活を成し遂げるのは生半可なことではないはずです。

林氏は、母校の惨状を見るに耐えられず、火中の栗を拾うがごときの理事長を引き受けられたとのことですが、不正は許さないという単純明快な方針を掲げる以外に、日大の再生はありえないはずです。

実は、わたしの伯父(母の兄)も日大医学部を出て歯科医師をしていました。残念ながら早くになくなりましたが。また、三多の伯父(父の姉の夫)は日大の理事をしていましたので、昔々にはかすかな縁はあったわけですが、今の日大は、古くからの伝統ある大学とは思えぬ惨状を呈しています。

盗人に追い銭!“日大のドン”田中前理事長に億単位の慰労金…最側近のアメフト元監督には7000万円
2021/12/02 日刊ゲンダイ

田中英寿 ウィキペディア

なお、noteに新しい投稿をしました。
「アルトマン騒動」から生成AIを考える

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