侵略者ロシアの言い分

侵略者ロシアの言い分

2022-02-27

1.反故にされた「約束」とは?

ロシアがついにウクライナに軍事侵攻しました。実はわたしは、ロシアの侵攻はないとの見立てでブログを書いていました。ところが最後の仕上げ段階に入った24日、ロシア侵攻との一報に接し、少なからぬ衝撃を受けています。

バイデン大統領がいささか扇情的にロシアが軍事侵攻すると、まるで「オオカミ少年」のように、毎日毎日繰り返しているのを見聞きしながら、プーチン大統領はこの誘導には乗らないだろうと思っていましたが、予想は完全にはずれました。

ブログをどうするか、迷っていましたが、一方的なロシア批判だけで、この紛争は解決するのかという基本的な疑問には変わりはありませんので、一部書き直しながらブログを発信することにしました。

ところがしかし、それからほどなくわたしは、自分の予想が異常なほどに外れていたことに気づかされました。ロシアが首都キエフにまで侵攻し、民間アパートまでを破壊、多数の民間人の死者、負傷者まで出ていることを知ったからです。

ここまで来ると、ロシアによる侵略以外の何ものでもありませんので、ウクライナ問題を取り上げるならば、一方的なロシア批判にならざるをえません。しかしロシアはなぜ、罪なきウクライナの人々の命を奪い、町を破壊するという残虐な侵略行為によって、ロシアの未来をも閉ざすほどの破滅的な選択をしたのか、との疑問が膨らんできます。

この疑問を解く鍵は、プーチン大統領が、「NATO不拡大の約束」が反故にされたと、ウクライナや欧米を繰り返し非難してきたその約束の中身にあるはずです。

もしもプーチン大統領が主張するような約束が存在するのであれば、その約束を反故にしたウクライナ政府と欧米側にも非があることになりますが、肝心の約束の内容についてはどこも明確には伝えていません。

危機の原因を示さないのはプーチン大統領の情報発信の不足もあるのかもしれませんが、それ以上に、日本を含めた欧米の報道機関の、公正さを欠いた報道内容、報道姿勢にあることは言うまでもありません。

やむなくネットであれこれ調べたところ、「約束」とは二つあることが分かりました。一つは2014年に勃発したウクライナ騒乱後に締結されたミンスク合意。最初のブログ執筆時には以下の日経の記事はありませんでした。また同じ24日に、西日本新聞にも「約束」の内容に関するそれなりの解説記事が出ていました。

ということで、既存メディアは偶然なのかどうか、24日になってやっと、対立の根本原因についても報道し始めたようです。日経の記事は簡潔にまとめていましたので、リンクを貼りました。

ミンスク合意とは 紛争和平の道筋示すも戦闘続く 日経新聞 2022年2月24日 

ミンスク合意の最重要ポイントは以下の二点。
・親ロシア派武装勢力が占領するウクライナ東部の2地域に幅広い自治権を認める「特別な地位」を与えること。
・ウクライナ領からの外国部隊や雇い兵(注・ロシア代理の武装勢力)の撤退、ウクライナ政府による国境管理の回復

詳細は「ミンスク議定書」にありますが、このミンスク合意が守られていないことは、さほど世界情勢に詳しくない素人にも分かります。

元ロシア人とその子孫が多数暮らす東部地域に「幅広い自治権」が認められていないことは紛れもない事実です。一方、「ウクライナ領からの外国部隊や雇い兵の撤退」も実現していないのも紛れもない事実です。当然のことながら「ウクライナ政府による国境管理の回復」も不可能。

ということで「ミンスク合意」は、ロシア、ウクライナ双方とも履行していないわけですが、外国軍隊(ロシア政府の支援を受けた親ロシア派武装勢力)が常駐している地域に、広範囲にわたる特別の自治権を与えることはできないという、ウクライナ政府の言い分の方に正当性があることは明白です。

つまりミンクス合意は、親ロシア派武装勢力の存在によって履行不可能の状態にありますので、事実上、ロシアが約束を反故にしているとの結論になりますが、この地域には元ロシア人とその子孫が暮らしているということが、問題を複雑にさせている要因の一つになっており、ロシアによる介入の口実にもなっています。

では二つ目の「約束」ですが、二つ目は、さらに遡ること29年前の冷戦構造崩壊後の米ソ両首脳による「合意」です。以下の記事をご覧ください。

米の“オオカミ少年”国務長官「ロシアが来る」「中国も危険」にかき回される世界 国際2022.02.01 160 by 高野孟 MAG2 

どういう合意だったのか、上記高野氏の記事の7ページから引用します。

 冷戦終結によって、東西欧州を覆っていたNATOとワルシャワ条約機構という巨大な軍事同盟機構の対決構図は無用のものとなり、理論的には双方ともそれを解消して、欧州のすべての国々が加盟する「全欧安保協力機構(OSCE)」による集団安全保障体制に置き換えられるはずで、(1991年6月)ゴルバチョフのロシアはさっさとワ機構を解散した。が、米国はそうは考えず、今後とも欧州での覇権を維持しようとNATOの存続を強く主張したばかりでなく、それを旧ソ連邦崩壊の津波に怯える中・東欧に拡大していく方針をとった。独仏はじめ大陸欧州は当初、それには懐疑的で、共通の敵がいなくなったのに何のための軍事同盟なのかと米国に問うた。

しかし当時は米国政府に疑問を投げかけた欧州(EU)各国も、現在ではほぼ米国と足並みを揃えています。

また、以下の記事には、冷戦後の米ソ合意について、さらに詳しくかかれています。最後の9ページには、両国間でNATOの不拡大が口頭レベルとはいえ、合意がなされていたことが書かれています。

ウクライナ侵攻で得00するのは、ロシアではなく米国だ
日本の大手メディアはなぜ誤報を垂れ流し続けるのか 2022.2.9 杉浦 敏広

 最近よく話題になるプーチン大統領の「米国は1インチたりともNATO東進しないと約束した」との発言ですが、実際にそのような発言があったことは文書で確認されています。
 米ベーカー国務長官とソ連邦ゴルバチョフ大統領の間で、「1インチたりともNATOは東進しない」との会話が1990年2月9日に実際にあったことが記録されているのです。
 ですから、「そのような会話は実際にあった。ゴルバチョフ書記長はそれを信じた。ただし、正式合意事項として、双方が署名する文書に残さなかった」ということになると思います。

口頭だけで、双方が署名して正式の文書として残さなかったとはいえ、NATO不拡大の日ソ両国間で交わした合意が反故にされたのは、否定のできな事実のようです。さらに、正式の文書として残されたミンスク合意も履行されていないことからすると、国際的な取り決めの実効性を担保するのは、いったい何なのか。

軍事力しかないのかと言ってみても、ミンスク合意を自ら反故にしているロシアは、さらに一方的な軍事侵攻へと無法行為をエスカレートさせています。冷戦崩壊後の米ソの約束を欧米が反故にしているとのプーチン大統領の批判は、そのとおりだろうと思います。

以上のような経過を辿ってみると、約束を反故にして、NATOを一方的に拡大し続ける欧米に対して、ロシアが軍事力で対抗しようとしてもやむをえない面もあるように思われますが、現在進行中のロシアによる傍若無人なウクライナ侵略は微塵も正当化されません。

もしも仮にワルシャワ条約機構が廃止されずに存続していても、離脱する国が続出し、最終的には現在と似たような結果になったであろうことも容易に想像できます。残るは独裁国家ばかり。ロシアはなぜ、かつては配下にあった国々がほぼ全て離反するのか、その体制のありようを省みるべきだと思いますね。

とはいえ、強引にNATOを拡大しつづけ、ロシアを追い詰めるアメリカにも正当性があるとも思えません。

アメリカが軍事力を使ってロシアを圧迫しなくても、独裁国家以外にロシアに好感を持つ国はいないはずです。特に記憶も生々しい、北京五輪であらためて見せつけられた、ロシアの非人間的な国力増強姿勢を目にした今は、世界中の人々は、ロシアへの嫌悪感を新たにしたであろうと思います。

15歳の少女にまで禁止薬物を使い、金メダル(メダル)を獲得させようという、勝つためなら手段を選ばずというロシアの国家方針が、北京五輪の場でもあますところなく全世界に披露されました。今回のウクライナ侵略もロシアのこの基本方針が遺憾なく実行に移されたことになります。

2.対中制裁から対ロシアへシフト

しかしウクライナ問題に論点を絞って事の経緯を振り返るならば、プーチン大統領が繰り返し求めてきた約束の回復は、外交交渉では100%実現不可能なことは明白すぎる事実です。となると実力行使以外には道は残されていない。

元ロシア人たちが暮らす東部地区のロシア語圏の住民たちは、近年になって、ウクライナではかなりの差別を受けていたのは事実らしいので、人気に陰りの出ていたプーチン大統領が、起死回生をかけて同胞救援の機会を狙っていたことが、今になって分かります。バイデン大統領も「オオカミ少年」ではなく、事実を根拠に警告を発していたことも分かりました。

しかしそのバイデン大統領も、アフガン撤退の手際の悪さから一気に評判を落として以降、低支持率からの回復も見込めない状況が続いており、その点ではプーチン大統領と似たような境遇にありました。

国内政治で評判を落とした政治家にとって、反転攻勢のきっっかけは外交以外にはありません。バイデン大統領もそのセオリーに従い、強硬な対中国姿勢を鮮明にして、北京五輪への外交ボイコットを実現しました。西側陣営では韓国はこのボイコットには不参加。

しかしこれだけでは不足、さらに中国に対する制裁強化を推し進める方針を明らかにしました。しかしバイデン大統領は、トランプ大統領のような後先考えない傍若無人な振る舞いはできず、余りぱっとした結果は得られていません。

そもそも韓国は、特使まで派遣したアメリカ政府から中国への半導体の輸出禁止要請を、はっきりと断っています。中国を敵に回しては韓国の存立が危うくなりますので、アメリカからの要請といえども断るのは当然です。しかしアメリカ政府は、この韓国に対して特段制裁を科していません。それどころ、北朝鮮問題での日米韓による結束を確認する会合まで開いています。

この重要なニュースは日本のマスコミでは、極微報道以外にはほとんど報道はなきに等しい。

とはいえ、中国なしには経済が危うくなるのは日本も同じ。アメリカも同じです。勇ましく対中制裁をぶちあげても、目下のアメリカも対中貿易額は、輸出入ともに過去最高額を更新しています。これは西日本新聞にも小さな扱いながら報道されていましたので、広く知られている事実だと思います。

米国政府による対中制裁で話題になるのはGAFAなどのIT大手企業ばかりですが、実は7000社ほどのアメリカ企業が、中国に進出しているという事実についてはほとんど報道されていません。企業のみならず、アメリカのNPOが中国で、中国企業と合同で環境関係の技術開発を進めているとのニュースもありました。

ちなみに日本企業は3万3000社ほどが中国に進出しているという。いくらアメリカ政府の命令とはいえ、日本政府としても、これだけ多数の日本企業に大打撃を与えるような、対中制裁を即座に実行することは不可能ですが、アメリカ企業にとっても同じです。あのトランプ大統領の強烈な対中規制の命令が発せられても、中国と手を切る企業はごくわずかだったという。

サプライチェーンの「脱中国」は非現実的なのか 在中国アメリカ企業7割が「計画なし」と回答 東洋経済 財新 Biz&Tech 2020/04/27

米中貿易戦争などお構いなし、中国市場に期待かける米国半導体企業 2020年6月 4日 | 服部毅のエンジニア論点 semiconportal

そして、過去最高額を更新し続ける対中貿易。バイデン大統領はこの現実を直視されたのかどうか、あるいは、半導体規制では鍵を握る韓国の同意を得られなかったからなのか、対中制裁については言及しなくなりました。

変わって突如、北京五輪開催中でもロシアによる軍事侵攻があるとの、バイデン大統領による、非常に切迫したウクライナ危機へのアナウンスが始まりました。もともと時期的に想定されていたのかと思われますが、対中制裁がうまくいかなかったことから、対ロシアへとシフトしたとも取れないタイミングです。

思えば、プーチン大統領はまるでバイデン大統領の露払いを受けるようにして、ウクライナへの攻撃を速効的に開始。見事にロシアが呼応してくれたので、バイデン大統領のロシアシフトはドンピシャリに功を奏しています。犠牲になったウクライナの方々に対しては非常に不謹慎な表現かもしれませんが、現下のウクライナ情勢の真相を分かりやすく伝えるための表現ですので、ご容赦ください。

3.ウクライナ軍はいない?

ロシアの侵攻による事態の展開において非常に不可解なのは、ウクライナからの反撃の様子が全く伝わってこないことです。わたしはTVがありませんので、新聞かラジオかネットがニュース源ですが、マスコミ各社が配信している映像を見ても、ロシアが空爆したというその瞬間の映像はどこも報道していません。

空爆の結果によると思われる破壊されたアパ-や負傷して血染めの包帯のまま逃げる住民の姿などは見ましたが、列をなすロシアの戦車が、誰からも全く妨害されることなく(ウクライナ軍からの攻撃もなく)粛々と進行している様子は不思議の一言です。

ウクライナ軍は果敢に反撃していると文字や音声では伝えられるものの、反撃の場面は皆無、完全にゼロ!ゼンレンスキー大統領は国民に向けて動員令を発していますが、まずはウクライナ軍が戦線に出て国を守り、国民を守るべきであるにもかかわらず、ロシアが侵攻してきた後、ぱらぱらと姿を見かけた程度。ロシア軍に察知されないように、兵士たちを撮していないのかもしれませんが、ロシアに対抗しうるほどの、軍隊を常備できるだけの国力(国家予算)が乏しいのかもしれません。

本来ならば、国軍の最高指揮官あるはずのゼンレンスキー大統領も軍服ではなく、Tシャツ姿でロシアに制圧されそうな自国の危機を訴えています。余りにも変だと思いませんか。ウクライナには軍隊はないかのような印象です。

軍隊があるのならば、かなり前からバイデン大統領がロシア侵攻が迫っていることを全世界に発していますので、当のウクライナには直ルートで詳細な情報が伝えられ、ロシアを迎え撃つ準備は着々と進められていても当然だと思われます。しかし事前準備はもとより、侵攻後も、ウクライナによる反撃体制は全く見えてきません。ゼロです。

余りにも変ではありませんか。

反撃準備になるかもしれないと思われる映像が一つありました。軍服ではなく私服を身につけた男性の集団が、隊列を組んで路上を行進している映像ですが、軍服ではないことからも分かるように、武器は誰も持っていませんので、ロシアの侵攻に反撃するために招集された人々ではなさそうです。あと、集団が映っていたのは、地下鉄の駅構内に避難した人々です。

なぜウクライナ軍は姿を見せないのか。世界中が注目しているロシアの空爆の瞬間が映像に記録されていないのはなぜか。なぜウクライナ軍の反撃の瞬間はもとより、ウクライナ軍の様子すら映像で伝えられなのか。

余りにも変。ひょっとして米ロ共同によるヤラセなのでは?それともウクライナの背後にはアメリカがいるのでは?そのことを隠蔽するためなの映像隠しなのでしょうか。

ブログ公開後、ロシア(多分、あるいは?)のミサイルが高層マンションを破壊する瞬間を映した動画を見ましたが、こんな攻撃はロシアにとってはマイナスでしかありません。にもかかわらず、なぜ民間人を直撃するような攻撃をしたのか。世界中の激しい怒りを買うばかり。しかし、この3章で書いた疑問を撤回できるほどの情報には未だ接していませんので、このまま残しておきます。(2/27 14:10)

ディープな記事が届きました。
ウクライナがアフガン化するかも 2022年2月27日   田中 宇

田中氏によると、ゼンレンスキー大統領は、英米の諜報機関が支援する極右ネオナチが支持母体だそうで、ウクライナには正規の政府軍以外に、ネオナチ集団による民兵組織もあるとのこと。極右集団の方がアメリカ産の最新兵器も持っていそうな感じ。わたしは全く事情を知らないまま、ウクライナ軍の影の薄さに不可解さを感じていましたが、今のウクライナは二重権力構造になっているようです。これは他人事ではなく、ウクライナほどひどくはないとはいえ、まあ、どちらかと言えば、日本も二重権力構造に近いと言えば近い。(2/27 22:00)

4.2014年のウクライナ騒乱と韓国製欠陥列車

ここで少し時間を戻して、2014年のウクライナ騒乱について振り返ってみたいと思います。

このウクライナ騒乱については、先にご紹介した、
米の“オオカミ少年”国務長官「ロシアが来る」「中国も危険」にかき回される世界 
国際2022.02.01 160 by 高野孟 MAG2
の3ページ以降に添付されている付録(3P~7P)
プーチン=悪者論で済ませていいのか?──ウクライナ/クリミア争乱の深層 
(※ INSIDER No.725 2014/03/31) にまとめられています。

この騒乱の真相は一言でいえば以下の通り。つまりアメリカが仕掛けた騒乱であったことが、証拠とともに詳述されています。

正面からはNATOの東方拡大で圧力を強め、裏では各国の親欧米派を援助して共産主義の残党による独裁政権の転覆を仕掛けるというこの壮大な計画が、ついに20年がかりでウクライナにまで到達したというのが、今日(注・2014年2月)の事態の一面である。

当時も、既存マスコミではタブーになっていたものの、騒乱の背後にはアメリカ政府がいたことは周知の事実でした。

しかし当時わたしは、アメリカ政府はなぜこれほど激烈な騒乱を、ウクライナにおいてこの時期に画策したのか、大いに疑問を感じ、ネット検索していたところ、日本では全く報道されていない、ウクライナ発のある事件を見つけました。その事件とは、ちょうど騒乱勃発時、ウクライナで大騒動になっていた韓国製高速列車の故障頻発事件です。以下の動画をご覧ください。

ウクライナで韓国ヒュンダイ製の列車が故障続き 二度目の冬も故障 ウクライナTV

当時の親露派のヤヌコビッチ大統領は、韓国の現代(ヒュンダイ)から、高速鉄道車両を90両購入する契約を交わし、2012年5月にその第一陣が納入され、試験運行が開始されましたが、初っぱなから故障つづき。

その異常なまでの故障ぶりは、上記の動画に簡潔にまとめられています。上記の動画では文字を使って、たくさんの事例がコンパクトにまとめられていますが、以下の動画は、画像を多用、まるでコメディのような趣さえあります。上の動画もコメディっぽいですが。


ウクライナで韓国製の列車が故障続き6 初期不良 ウクライナTV  2013/07/05

この動画の最後に、東部ドネツク州の美しい町の様子が映し出されています。胸が痛みます。

韓国製列車が試験運行時から、そして本格運用に入ってからも故障がつづいていたにもかかわらず、当時のウクライナ当局は、列車に問題があることは全く認めようとはしていませんでした。

おそらく高額の賄賂をもらってヤヌコビッチ大統領が、韓国製列車の購入を決めたものと思われます。ロシア逃亡後には、ヤヌコビッチ大統領は私腹を肥やすことに全集中していたことも判明していますが、賄賂をもらった以上、列車に難癖をつけるわけにはいきません。

しかしそのヤヌコビッチ大統領も、2年目の冬(20131年11月~12月)に入っても列車の故障がつづき、国民の不満爆発が抑えられなくなった13年の12月になって初めて、国民に向かって、韓国製列車購入は失敗だったと謝罪しました。そしてついに、翌2014年の1月には、韓国製列車の運行停止を表明しました。

ここで非常に唐突に思われるかもしれませんが、故障続きの韓国製欠陥列車をめぐる動きと、アメリカ政府によるウクライナ政局への介入とが見事にシンクロしていることを指摘したいと思います。

2013年11月21日 EUとの貿易協定の調印見送りに反対する穏やかなデモ開始  
同年12月   毎週日曜日に10万人を超えるデモ隊が出て政府の治安部隊と衝突を繰り返すようになり
同年12月中旬  この頃を境に事態は一変し、親欧的な野党だけではなく、右翼民族派やネオナチ集団が次第に主導権を握り、市民の怒りを利用して政権打倒の暴力革命へとリード。
2014年1月19日  角材や火焔瓶で“武装”した集団が暴徒化して警察車両などに放火、その後、一部では銃撃戦まで行われて死者6人、負傷者1,000人を出す惨事にまで発展。
1月28日  ヤヌコビッチ政権下のアザロフ首相率いる内閣は総辞職 。
2月に入ると 衝突は内戦と呼べるほどに激化。
2月18日 市民と治安部隊双方に銃撃による7人ずつの死者が出た。その日バイデン米副大統領がヤヌコビッチに電話で、治安部隊の撤収と野党との対話を要求したのを受けて、
2月20日  ヤヌコビッチがクリチコと会談したが不調に終わる一方、この日街頭では94人が死亡し900人が負傷する最悪事態が現出、これでヤヌコビッチはついに持ちこたえられなくなった。
2月22日  ヤヌコビッチ政権崩壊と大統領逃亡。
2月27日  ヤツェニク暫定政権発足

「EUとの貿易協定の調印見送り」反対だけで、異様なまでの猛スピードで反政府デモが銃撃戦にまで発展し、多数の死者や負傷者まで出した上に、ヤヌコビッチ大統領を国外追放にまで追いやるとは、通常ではありえません。

しかし反政府デモの過激化と、韓国製列車が欠陥車両であったことをウクライナ政府も認めざるをえなくなったという、その両者の動きとのシンクロ具合を見れば、ウクライナ騒乱の不自然さの謎は氷解します。

当時のウクライナではヤヌコビッチ政権(大統領)に対する不満は膨れあがっていたとはいえ、その直接の原因は、韓国製の欠陥車両の欠陥を認めずに走らせ続けていることへの不満であり、欠陥車両によって受けた損害に対しても、政府がまともに補償しないという日常的に被っている切実な被害に対する怒りでした。

しかし突如勃発した当時の騒乱には、ウクライナでは大問題になっていたこの韓国製欠陥列車については、一言たりとも触れられていません。というよりもこの騒乱は、この欠陥車両による韓国の現代が被る被害を、最小限にとどめるために引き起こされたものだったと見るべきだと思います。

韓国製列車のこの異常なまでの故障については、日本では全く報道されていません。その異常なまでの報道規制を日本のマスコミに強いる勢力と、ウクライナでの欠陥車両隠しのために引き起こされた、殺人を含む騒乱の首謀者は同じであるのは明白すぎる事実です。アメリカ政府です。韓国企業の大株主に損害を与えないための、アメリカ政府のご奉仕作戦です。さらに不思議なのは、偶然なのかどうか、騒乱の背後にいるのはバイデン大統領(当時は副大統領)です。

こうした報道規制は世界的な傾向なのか、韓国列車が欠陥だらけであることを知らなかったのか、台湾でも購入されたという韓国列車がやはり故障続きだという。
韓国製の通勤型電車、台湾で故障頻発、7カ月間に684件も―地元メディア RecordChina 2021年12月31日
マスコミの偏向報道の罪は余りにも深い。

ウクライナでは、故障続き騒動が続く中、ウクライナ国産の高速鉄道が作られています。ウクライナはかつてはソ連随一の穀倉地帯であり、科学技術拠点、宇宙開発拠点でもあったようですので、自国の産業振興を考えるならば、自国産の列車製造を考えるべきですが、賄賂がもらえる韓国産を購入したのでしょう。親露のヤヌコビッチ大統領はロクでもない人物だったようです。

この親露派大統領を追い出したあとの、アメリカ政府肝いりで誕生したウクライナ政権下では、バイデン大領のご子息が格別の利権を得たことも話題になりましたが、トランプ大統領は、この問題の真相究明をするよりも、ご自身も不法な手を使って政敵倒しに露骨に利用しようとして批判を浴びました。

先の大統領選のさ中、オバマ大統領は2014年のウクライナ革命は自分が指示したと語っていました。ウクライナ関連で、トランプ大統領から激しい攻撃を受けていたバイデン氏を守るための発言だったのだろうと思われます。

そこでこれ以上のわたしの論評は終わりにして、バイデン大統領とウクライナとの強い関わりを論じた、以下のアメリカの雑誌の記事をご紹介します。後半は有料です。
「次男は月収500万円」バイデン父子がウクライナから破格報酬を引き出せたワケ 安倍政権の対ロシア外交を妨害も 2020/11/27 1 President

ということで、アメリカもウクライナの主権を蹂躙し、ウクライナの人々を殺傷しています。

なお、再帰版「葦の葉ブログ」の一回目投稿「葦の葉ブログ」に再帰のアイキャッチ画像に、ブログのタイトルを入れるのを忘れておりました。以下のとおり作り直しました。

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